第5回住まいをイメージし、見積もりを依頼する
リフォームにかかるお金のこと、
気になります!
相談者
東京都 Aさん(主婦)
中古住宅を購入し、初めてのリフォームを計画中。
良さそうな依頼先候補が見つかったので見積りをお願いしたいけれど、どうしたらいいですか?
あらためて整理した要望を
きちんと依頼先に伝えましょう。
答える人
三坂ゆう子(一級建築士)
設計事務所主宰。建築士などの資格を持つ住まいづくりのプロがお客様の相談にのる施設「住まいづくりナビセンター」の立ち上げにおいて中心的な役割を果たした。5人家族で趣味は読書。
将来の暮らしをイメージし、
依頼先への要望をまとめましょう。
長い年月の間に家族のライフスタイルは変化し、家族構成も変わっていきます。家や設備も老朽化が進み、使いにくいところもでてきます。 リフォームした家を大切に使い、長く快適に暮らしていくため、また数世代に渡って住み継いでいくためには、このような将来の変化をしっかり考えておかなくてはなりません。 大規模リフォームの場合には、暮らしの変化や家の老朽化にきちんと対応できるよう、将来を見据えた住まいづくりを意識しながら、あらためて要望をまとめておきましょう。
「長く快適なくらし」を実現する大規模リフォームのポイント
Point.1設備の取り替えやすさに配慮する
住まいの中で最も早く老朽化するのが、浴室やキッチンなどの設備機器類です。また配管設備の交換も必要になってきます。快適な暮らしを維持するためには、このような設備の交換に簡単に対応できることが大切です。設備廻りの仕上げ方を考えておく、配管ルートを分かりやすくしておくなどの配慮をしてもらいましょう。
Point.2リフォームしやすい家にする
子どもが独立したりご自身が高齢になったりと、家族構成やライフスタイルが大きく変化するときには、その変化に合わせて間取りを変えることでより快適に暮らしていくことができます。そこで考えておきたいのが、「リフォームしやすい家」かどうか。将来、部屋の間仕切りをとることが想定されるようなときは、あらかじめ構造もそれに対応できるように考えてもらいましょう。
Point.3住み替えに対応できる家にする
家族構成が変わって家の大きさそのものが合わなくなった場合や、別の場所に移り住むことになる場合など、住み替えが必要になることがあります。住み替えの場合、家を売るケースが多くなりますが、そのときに「どのように造られた家なのか」「家の資産価値がどの程度保たれているか」「どのようなメンテナンスを行ってきたか」ということがきちんと分かっていると、大変役に立ちます。新築時やリフォーム時の図面など、住まいづくりに関わる書類はしっかり保管しておきましょう。さらに、設備の交換やリフォームといったメンテナンスの記録を残して、「家の履歴書」を作っていくことが大切です。
イメージをきちんと伝え、
依頼先に見積もりをもらいましょう
リフォームの依頼先に要望をきちんと理解してもらうことは、意外に難しいものです。 納得の住まいづくりを実現するためには、お互いが同じイメージを持てるようしっかり意思を伝え合うことが大切です。
住まいのイメージをスムーズに伝えるコツとは
Point.1イメージファイルを活用しましょう
住宅のインテリアや外観などの写真で自分の好きなもの、嫌いなものを集めたイメージファイル。リフォーム検討時に作成したこのファイルは、家族の要望をまとめたり、依頼先にイメージを伝えたりするときに役立ちます。
Point.2実物を見て話をしましょう
依頼先の担当者と一緒に家具や内装などのショールームへ行き、実際のものを見ながら話をするのもいいでしょう。言葉や写真だけで伝えるよりも、より明確にイメージを共有することができます。
Point.3打ち合わせのときには、下記の5項目を心掛けましょう
- 1.打合せの前に伝えたいこと、質問したいことを書き出しておきましょう。
- 2.打合せの内容をメモ程度でよいので書き留めておきましょう。
- 3.問題がでてきたら、解決策を次の打合せできちんと話し合いましょう。
- 4.打合せの資料は、早めに受け取ってよく見ておくと話もスムーズに進みます。
- 5.できるだけ家族みんなで打合せに参加しましょう。
安心、納得の住まいづくりに、公正中立なプロのアドバイスを
公正中立な立場から快適な暮らしと納得の住まいの実現をお手伝いしています。一級建築士の資格を持つ「住まいのナビゲーター」が丁寧にお話しを伺い、必要に応じて専門家相談やセミナーなどでサポート、一人ひとりに最適なアドバイスを行っています。