リフォームを学ぶ | 風呂・浴槽
風呂・浴槽
更新日:2021年10月14日
いつでも清潔に保てる浴室にするには
換気して湿気を追い払う
毎日心地良く入浴するには、浴室全体を清潔に保たなければなりません。狭くて閉ざされた空間である浴室は、お湯を使うのでいつも湿気がたまりやすい場所。つい油断をしているとカビの温床となることも。湿気を取り除くには、換気に気をつけなければなりません。一般的には天井や天井付近の壁に換気扇をつけますが、換気扇だけではうまく換気をすることができません。空気を取り入れる給気口がなければならないのです。
しかし、外気を取り込むように給気口を設けたのでは、冬は寒い外気が浴室に流れ込むようになってしまうことに。そこで、室内の洗面所(脱衣所)から空気を取り入れるようにします。下部にスリットが入った浴室ドアを使うと、室内からの給気がスムーズに行われ、湿気を室外に排出することができます。
入浴後は、シャワーなどでぬれた壁や天井、床を乾いた布で拭いて水気を除去。そして、浴室の窓とドアを開けて、換気扇も回して素早く換気を行います。タイマー機能がついた換気扇は、止めに行く必要がないので便利。また、寒い浴室を暖める浴室乾燥暖房機にも換気機能がついており、浴室が湿っていて乾きにくいときには温風乾燥機能を作動させれば、乾くのがとても早くなります。
汚れがつきにくい加工がされたユニットバス
ユニットバスは進化を続け、掃除がしやすく、汚れやカビがつきにくい加工を施した商品がたくさん登場しています。ユニットバスのメーカーは、LIXIL、Panasonic、TOTO(アルファベット順)などがありますが、どのメーカーも同じような工夫をしています。浴槽は表面にアクリルウレタン系樹脂を使用し、水や油分(皮脂)を弾く加工がされたものが登場。床は親水特殊処理をしたFRP材の商品があり、皮脂汚れと床材の間の親水層に水分が入り込むので、皮脂汚れが取れやすくなっています。
また、床の表面には細かい溝があり、その溝を通して水分を排水口へと導く構造を採用。水滴が残らず乾くのが早いのでカビが生えにくくなっています。また、クッション性がある断熱材が入った床は、冬でも足が冷たく感じず快適な入浴が楽しめます。
排水口にも工夫があります。浴槽に残ったお湯を抜くと、排水口内に渦が発生。排水口を洗浄しながら渦が排水口内の髪の毛やゴミをまとめてくれるタイプも登場。ヘアキャッチャーという網状の部品を取り出すだけですぐにゴミが捨てられます。
意外にカビが生えて困ってしまうのが、浴室ドアのゴムパッキン。初めからゴムパッキンがないドアもあり、手入れがグッと楽になりました。
汚れにくく手入れも簡単なユニットバスには、ホーロー製があります。表面がガラス質なので汚れがつきづらいのです。毎日の手入れは水を流すだけできれいになりますし、水垢もふき取るだけで大丈夫。共働きなどで、手入れの時間があまり取れない人におすすめです。
画像:浴槽の残り湯で渦を起こし、排水口のゴミをまとめる(「くるりんポイ」(LIXIL))
タイルでは目地の色に工夫をする
リフォームにおける在来工法の床や壁材は、タイルが一般的。床・壁を同じ種類、同じ色で揃えると、トータルコーディネートがしやすくなります。タイルは、サイズや種類が多くデザイン性にも富んでいますが、床に使用するものは滑りどめ加工がされているタイルを選びましょう。大きなタイルは掃除がしやすいのですが、すべりやすいので床のタイルには向きません。問題は目地に水分がたまり、カビが生えやすいこと。黒かグレーの目地を使用すると、あまり目立たなくなります。
ユニットバスには樹脂床材が使われていることが多いのですが、在来工法でも樹脂床材が使えます。タイルの床は冬冷たいのですが、樹脂床材は冷たくなく、凹凸構造で滑りにくくなっています。表面に特殊加工が施されており、水を弾くのも特徴。さらにユニットバスと同様に、中に入っている断熱材のおかげでクッション性があり、転んでもあまり痛くありません。そのほか、天然石を使った床材や壁材もあります。床材は滑らないように表面加工がされていますが、ざらつきすぎたり、髪の毛が流れなかったりする石もあるので、ショールームで調べるようにしてください。
いちばんカビやすいのが天井材。あたたかい空気は上に行く性質があるので、湯気や湿気がたまりがち。湿気を寄せつけず、湿気を吸い込まない素材を選ばなくてはいけません。表面がプラスチックで裏が断熱材になっているプラスチック天井材がおすすめです。
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