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更新日:2021年10月14日

ユニットバスにするか?在来の浴室にするか?

浴室をリフォームする場合、乾式工法であるユニットバスにするか、湿式工法である在来工法にするかという、二者択一があります。ユニットバスは防水工事が不要で工期が短縮できるというメリットがあり、タイルなどを張って仕上げる在来工法は、サイズが自由にできて窓なども好きな場所に設けられ、こだわりの空間にできるといったメリットがあります。どのタイプにするかは、かかる費用や家族のライフスタイルなどにより分かれます。

それぞれの特徴を比べてみる

写真:それぞれの特徴を比べてみる

浴室は、もともとはタイルや石、木などを使って仕上げる在来工法が一般的でした。しかし、工場ですべての部材を作り上げ、現場では組み立てるだけというユニットバスが登場して急速に普及。今やユニットバスが浴室の主流となってきました。ユニットバスのシェアは、戸建住宅で6割以上、マンションなどの集合住宅ではほぼ100%(キッチン・バス工業会調べ)を占めています。

ユニットバスはシステムバスとも呼ばれ、メーカーによっては戸建用をシステムバス、集合住宅用をユニットバスと呼んでいる会社も。最大の特徴は防水性の良さと工期の短さです。現場では組み立てるだけなので、リフォームの場合最短3日で完成させることが可能。在来工法からユニットバスに交換する場合は、配管や給湯器などが老朽化している場合は、それ以上の日数がかかることがあります。また、断熱材を組み込んだ商品が一般的となり、あたたかい浴室を実現できるほか、掃除が楽になる工夫や抗菌性を持たせた仕上げ材を使用するなど、日々進化を続けています。デメリットは、変形の空間には向かず、壁の内側に作るので浴室が少し狭くなることです。

一方、在来工法で仕上げる浴室の人気も根強いものがあります。在来工法の良さは、どのようなサイズ、形にも対応でき、窓の設け方も現場の状況に応じて変えられること。さらに、タイルや石、木材などを使うことで高級感のある仕上がりにすることが可能です。一方、浴室の広さにもよりますが、手作業の工事のためユニットバスよりも工期がかかり、価格も高めなのがデメリットといえます。なお、マンションなどの集合住宅の場合は、防水性の観点から、基本的にはユニットバス以外の選択肢はありませんので、ご注意ください。

好きな仕上げ方が選べるハーフユニットバス

写真:好きな仕上げ方が選べるハーフユニットバス

ユニットバスのサイズは、メーカーによるサイズの違いはありますが、0.75~1.5坪の広さのものが中心。浴室の大きさでサイズ表示がされており、1216は浴室の内寸が1,200×1,600㎜で、1818は1,800×1,800㎜になっています。リフォームの場合、既存の浴室の大きさと同じになることが多いのですが、将来的に家族の介護を考えたいなら、広めのサイズにした方がいいでしょう。1坪タイプと1.5坪タイプは、浴槽の大きさは同じで洗い場が広く作られています。子どもたちと一緒に入る予定がある人も1.5坪タイプがおすすすめです。

ユニットバスと在来工法の中間ともいえるのが、ハーフユニットバス。洗い場から浴槽の立ち上がり、壁の下部までがユニット化された商品です。壁の上部と天井は、タイルや木材など好みの材料で仕上げることができます。ハーフユニットバスの良さは防水性。在来工法では下部の防水処理が不十分だと水もれなどの恐れがありますが、ハーフユニットバスではその心配がありません。また、壁の上部は好きなように加工できるので、大きなガラス窓を設置して開放的な浴室にすることも可能。デメリットは、ユニットバスと比べ、種類があまりなく選択肢が少ないことです。

自分好みにアレンジできる在来工法

写真:自分好みにアレンジできる在来工法

より個性的に仕上げたいなら、在来工法のリフォームがおすすめ。ユニットバスは多くのデザインの商品が増えていますが、まだまだ自由度が低いといえます。また、変形の浴室や狭い浴室には対応できない場合も多いのが実情。その点、在来工法は好きな大きさで、仕上げも自由に選ぶことができます。小さな坪庭を作って浴室から眺められるようにしたり、大きな窓をつけて開放的で明るい浴室にしたり、ユニットバスにはないオリジナルの浴室を作ることができます。

壁材や天井材に好きな材料を使えるのも在来工法のメリット。ヒノキやヒバを使うと、木が持つ精油の香りが浴室いっぱいに広がり、芳しい香りを楽しみながら入浴できます。また、木はあたたかみを感じさせる素材なので、浴室に落ち着きが生まれます。ただしカビが生えやすいので換気に注意し、シャワーの水滴などが壁についた場合は、入浴後すぐに乾いた布で拭くようにしましょう。壁にタイルを使用するときには、30㎝角ぐらいの大きめタイルを選ぶと高級感が出ます。床は、大きなタイルでは滑りやすいので注意が必要。小さめの表面がざらついたタイルを使用すれば、転倒を未然に防ぐばかりでなく、水はけも良くなります。

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