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更新日:2024年12月17日
寝室にするなら和室と洋室どちらがおすすめ?メリット・デメリットをまとめました NEW
掲載日:2023年5月26日
リフォームを検討している方の中には「寝室にするなら和室と洋室のどちらが良いのだろう」と、悩んでいる方もいるのではないでしょうか。寝室を和室か洋室にするかを検討する際は、それぞれのメリット・デメリットを押さえた上で選ぶと良いでしょう。
本記事では、寝室を和室・洋室にした場合のメリットとデメリットをまとめました。和室を寝室にしたい方向けのベッドも紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
和室を寝室にするメリット
寝室を和室、または洋室にするのかは、快適な睡眠環境づくりにおいて重要なポイントです。自分や家族にとってどちらが合っているのか、メリットとデメリットをしっかり比較検討して選びましょう。和室を寝室にした場合、以下のメリットがあります。
・畳の香りで落ち着いて過ごせる
・敷き布団とベッドのどちらにも対応できる
・さまざまな用途に寝室を使える
・畳の湿度調節機能によって快適に過ごせる
では、それぞれ詳しく解説していきます。
畳の香りで落ち着いて過ごせる
和室を寝室にするメリットの1つが、畳に使用している「イグサ」の香りです。リラックス効果のある香りに癒やされながら就寝できます。また、畳には空気の浄化機能や嫌なニオイを消臭する効果も期待できるなど、快適な睡眠環境を整えやすいのも魅力です。敷き布団とベッドのどちらにも対応できる
和室では布団を敷いて寝るスタイルが主流ですが、ベッドも設置可能です。敷き布団かベッドを置くかで迷っている場合や、ライフスタイルの変化に合わせてどちらにも対応できる寝室を求めているなら和室がおすすめです。さまざまな用途に寝室を使える
和室に布団を敷いて寝るスタイルなら、押し入れに布団を片付けてしまえば部屋を広く使えます。布団を敷きっぱなしの万年床が好きではない方や客間・趣味の部屋として使いたい場合など、幅広い用途で使えるのも和室を寝室にするメリットです。
畳の湿度調節機能によって快適に過ごせる
畳のイグサは木炭に匹敵する吸湿能力があるとされており、湿度の調節機能を備えています。湿度が高いときは湿気を吸い取り、乾燥すると湿気を放出して部屋の湿度をコントロール。汗ばむ季節はベトつかずに過ごしやすく、乾燥する季節には空気にうるおいを与えるなど、和室の湿度を快適に保つ効果が期待できます。
また、カビの発生が気になって加湿器をなるべく使いたくない方にも、和室を寝室にするのがおすすめです。
和室を寝室にするデメリット
和室を寝室にすると上記のメリットがある一方、以下のようなデメリットもあります。
・布団の片付けが面倒
・収納スペースが必要
・お手入れに手間がかかる
・重たい家具を置けない
布団の片付けが面倒
和室で敷き布団を使用するスタイルだと、片付ける手間がかかります。面倒だからと敷きっぱなしにしてしまうと湿気が布団内にこもってしまい、ダニやカビが発生する原因になるので注意が必要です。
収納スペースが必要
布団を上げ下げする際には、収納する押し入れが必要です。収納スペースを設けていない場合は、畳んだ布団を部屋の隅に寄せておくしかないですが、やはり湿気がこもってしまいます。
お手入れに手間がかかる
畳はフローリングと異なり、定期的なお手入れが必要です。畳には湿気を吸い込む特性があり、メンテナンスしないで放置しておくとカビやダニが繁殖してしまいます。換気を小まめに行って風通しを良くしたり、扇風機や除湿器を使う等の工夫で除湿を行うなど、日頃から小まめに除湿対応が必要な点に留意しておきましょう。
重たい家具を置けない
和室に重たい家具を置いてしまうと、畳が凹んでしまいます。また、位置を変える際に引きずると畳に傷がつくので注意が必要です。
洋室を寝室にするメリット
洋室を寝室にした場合、以下のようなメリットがあります。
・布団の片付けが不要
・立ったり座ったりが楽
・掃除が簡単
・おしゃれにコーディネートしやすい
布団の片付けが不要
寝室を洋室にしてベッドを設置すれば、和室のように布団の上げ下げが不要です。また、寝具を毎日収納する場所を確保する必要もありません。重さや大きさを気にせず、好きな家具を選べるのもメリットです。ただし、マットレスをフローリングに直置きする場合は湿気がこもりやすいので、マットレスや布団を上げて湿気がこもらないようにしなければなりません。
立ったり座ったりが楽
ソファと同じくらいの高さがあるベッドを設置すれば、立ったり座ったりが楽です。足腰の悪い方や、ご高齢の方の負担を減らせるメリットがあります。
掃除が簡単
フローリングの洋室なら、畳のようなカビ防止のためのメンテナンスが基本的には不要です。掃除機をかけたり、モップをかけたりなど日々の掃除だけでほぼ十分。また、畳とは異なり大きな家具を設置してもそれほど問題ありません。
おしゃれにコーディネートしやすい
例えば、北欧風やアジアンテイストなど、自分好みにコーディネートしやすいのが寝室を洋室にするメリットの1つです。和室だと、和の雰囲気で統一しないと違和感があります。洋室ならその時々の気分で模様替えもしやすく、おしゃれな部屋にしたい方にぴったりです。
洋室を寝室にするデメリット
洋室を寝室にすると、布団の上げ下げやお手入れの手間を減らせるものの、以下のようなデメリットがあります。
・部屋が狭くなる
・ベッド下の掃除が大変
・足が冷えやすい
・床の硬さが気になる
部屋が狭くなる
洋室にベッドを設置すると、ベッドの部屋を占める割合がどうしても増えてしまいます。ベッドは布団と違って片付けできず、広いフリースペースを求めている場合には不向きです。
ベッド下の掃除が大変
ベッド下に空間ができるタイプの場合、ホコリが溜まってしまいます。形状によっては掃除機が届きにくいケースもあり、掃除が大変になりがちな点がデメリットです。ベッド下に空間のないタイプを選ぶか、掃除機が入りやすい形状のベッドを選びましょう。
足が冷えやすい
フローリングの洋室は、畳と比べて足が冷えやすいデメリットがあります。とくに冬場は床が冷たくなりがちで、冷え性の方には不向きです。床の冷たさが気になる場合は、カーペットやラグなどを敷くか、床暖房の設置を検討するなどの対策を行いましょう。
床の硬さが気になる
ほどよい弾力を感じられる畳と異なり、フローリングは硬さが気になる場合があります。特に、床に直接布団を敷く場合は硬さを感じやすく、快適に眠れない心配があります。
和室を寝室にするのが向いている人
和室を寝室にするメリットとデメリットを踏まえた上で、どのような人が向いているのかを確認しておきましょう。
・畳の感触や和の雰囲気が好みの人
・畳の香りでリラックスしながら眠りたい人
・立ったり座ったりに負担を感じない人
・部屋を広く使いたい人
・寝室以外の用途でも使用したい人
・畳の調湿機能で快適に過ごしたい人
・お手入れの手間が気にならない人
和室は畳で過ごせるのが最大のメリットであり、香りや独特の感触に癒やされながら就寝したい方におすすめです。大きな家具を置く予定がない方にも適しています。ただし、お手入れせずに放置すると、畳が傷んでしまう場合も。
また、頻繁な立ち座りや布団の上げ下げに負担を感じる場合は、寝室を洋室にするのも検討してみましょう。
洋室を寝室にするのが向いている人
寝室を洋室にするのは、以下に当てはまる方が向いています。
・ベッドを設置して布団の上げ下げをしたくない人
・ほどよい高さで立ち座りの楽さを求めている人
・畳のメンテナンスをしたくない人
・大きな家具を置きたい人
・自分好みに部屋をコーディネートしたい人
ベッドを置きたい方や、寝室に広さを求めない方は洋室がおすすめです。また、布団の上げ下げや床のメンテナンスなどに負担を感じる方にもぴったり。立ったり座ったりが楽で、腰掛けてテレビを観たい方にも適しています。大きな家具を置きやすく、自分好みに部屋を演出しやすいのも魅力です。
一方で、ベッドが場所を取る分部屋が狭くなるほか、床が冷たくなりやすいデメリットも。冷え性の方は、カーペットを敷くなどの対策をしましょう。
和室の雰囲気に合うベッドとは?
和室を寝室にするメリットに魅力を感じるものの、布団の上げ下げが面倒でベッドを設置したい方もいるのでないでしょうか?和室の雰囲気を損なわないベッドのタイプを紹介します。
木製ベッド
木の温もりを感じられる、木製ベッドのナチュラルな外観は和室にぴったりです。スチール製やレザーを使用したベッドは、和の雰囲気に合いません。なかには、木目調にデザインした木製ではないベッドもあるので、材質を確認しておきましょう。
畳ベッド
床板に、畳を採用しているベッドも販売されています。まさに和室にぴったりなベッドで、和の雰囲気を損ないたくない方におすすめです。ただし、畳の床と同様にマットレスを敷いたままにしておくと、カビが発生する原因になります。
ローベッド(フロアベッド)
和室をおしゃれに演出したいなら、高さが200~300mmほどのローベッドがおすすめです。ベッドの設置による圧迫感を抑えて、部屋を広く感じさせる効果があります。万一就寝中にベッドから落ちた場合、ケガをする心配がないのもメリットです。ご高齢の方や小さい子ども用としても適しています。
まとめ
<寝室を和室にするのが向いている人>と<寝室を洋室にするのが向いている人>をそれぞれまとめましたのでおさらいしましょう。
<寝室を和室にするのが向いている人>
・畳の感触や和の雰囲気が好みの人
・畳の香りでリラックスしながら眠りたい人
・立ったり座ったりに負担を感じない人
・部屋を広く使いたい人
・寝室以外の用途でも使用したい人
・畳の調湿機能で快適に過ごしたい人
・お手入れの手間が気にならない人
<寝室を洋室にするのが向いている人>
・ベッドを設置して布団の上げ下げをしたくない人
・ほどよい高さで立ち座りの楽さを求めている人
・畳のメンテナンスをしたくない人
・大きな家具を置きたい人
・自分の好みに部屋をコーディネートしたい人
寝室を和室と洋室にした場合のメリット、デメリットについて解説しました。自分や家族のライフスタイルや好みに照らし合わせて、現在の状況だけではなく、少し先の将来も見越しながら検討すると失敗が少なくなります。
どちらにしたら良いのか迷ってしまったのなら、建築士等のリフォームのプロに相談してみてはいかがでしょうか。和室から洋室、または洋室から和室にリフォームして睡眠環境を改善できた事例紹介やアドバイスを得られることでしょう。快適な寝室づくりのために、ぜひ一度リフォーム会社に相談してみることをおすすめします。
一般財団法人 住まいづくりナビセンター 顧問
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伊奈 智
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一級建築士。九州博多の出身。大学院で都市計画を専攻。社会人になってからは、その大半を晴海一丁目地区(東京)の再開発事業を担当。事務局や権利者等複数の立場で事業に係る。プロジェクトを前に進める為には信頼してもらえる人間関係が重要で「コミュニケーションの大切さ」を学ぶ。平成17年から「住まいづくりのサポート」業務の責任者となり現在に至る。趣味はテニス、スキー。休日家族と楽しむのがストレス発散になっている。
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