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更新日:2022年11月21日
業務用キッチンは自宅に導入可能!メリットとデメリットを徹底解説
掲載日:2022年11月21日
業務用キッチンの主な特徴
まずは業務用キッチンを自宅に導入するメリットとデメリットを案内していきます。
メリット
業務用キッチンを自宅に導入するメリットです。
シンプルなデザイン
業務用キッチンはデザインがシンプルなのが大きな特徴です。余計な装飾は一切ありませんが、それがむしろおしゃれだと感じる方も多く、非常に注目を集めるようになってきました。自宅キッチンをカフェのような雰囲気にしたい方にもおすすめです。
耐久性が高い
業務用キッチンは家庭用キッチンと異なり、飲食店での使用が想定されているので、家庭用のステンレスキッチンよりも厚みのあるステンレスが用いられています。そのため、耐久性が高く、長期的に使えるよう設計されています。
手入れが意外と簡単
余計なデザインが施されていないからこそ、業務用キッチンは汚れても手入れがしやすくなっています。例えば、家庭用キッチンの場合は床に水やゴミが落ちにくくなるようにあえて縁が存在しますが、業務用キッチンにはそれがないといった点が挙げられます。
高火力を出せる
短時間で大量の調理ができるようにしているため、ガスバーナーの能力の高さも圧倒的です。家庭用コンロは強いものでも4kw(3500kcal)程度ですが、業務用では16kw(14000kcal)のものもあります。レストランのような本格的な料理を作るのに最適だといえるでしょう。
アレンジを加えやすい
業務用キッチンは最初からすべての機能が備わっているわけではありません。ユニットごとに分けられており、それを組み合わせる形になります。例えば、ガス台やシンク、収納スペースなどはすべてバラバラです。業務用キッチンを自宅に導入する際には、必要なものを自分で考えて自由にアレンジしていきましょう。ちなみに食器洗い機、製氷機など、業務用ならではの設備もあり、いずれも200ボルト配線が必要ですがその働きぶりは魅力です。
デメリット
続いて、業務用キッチンを自宅に導入するデメリットです。
安全装置が付いていなく、設置条件がある
業務用キッチンの多くは家庭用キッチンとは異なり、立ち消え安全装置や消し忘れ機能などの安全面を考慮した機能が存在しません。何かが原因で急に火が消えてしまったとしても勝手にガスが止まることはありませんし、消し忘れたときに一定時間で自動的に火が止まる機能もないのです。
そのため業務用キッチンを導入する際には、家庭用キッチンよりもさらに「火」を意識する必要があり、周囲の壁面との距離、高い換気能力のある排気フードの取り付けなど、さまざまな設置条件を満たす必要があります。
シンクが深くて低い
家庭用キッチンと比べて業務用キッチンのシンクは深めに作られているのが一般的です。また、シンクの高さも低いものが多くなっています。そのため食器は洗いやすくなっていますが、人によっては洗う際の姿勢がつらくて苦労するかもしれません。
収納性能は家庭用に劣る
最近の家庭用キッチンは、より便利に利用できるような仕掛けが色々あります。特に収納性能に関しては細部まで工夫されていますが、業務用キッチンにはそのような工夫が一切ありません。シンクやコンロの下に棚が一枚ある程度です。導入の際は、収納スペースについてもしっかり考えておきましょう。
内装によっては浮いてしまう
業務用キッチンはシンプルなステンレスキッチンであるため、自宅の内装によっては浮いてしまうかもしれません。また業務用キッチンのシンク下は排水管がむき出しになっているものも多く、見た目が気になる方もいるでしょう。
繋ぎ目ができてしまう
業務用キッチンは各ユニットを繋げて使用することになるため、繋ぎ目ができてしまいます。その結果、掃除が面倒になる場合もあるようです。
業務用キッチンを導入するコツ
ここまで業務用キッチンのメリットとデメリットを解説しました。
次は、自宅に導入する際に使えるテクニックをご紹介します。
木製の小物を取り入れる
業務用キッチンを導入し、温かみを出したい場合は木製の小物を使用していきましょう。例えば収納スペースにラタンのカゴを置いてみたり、木製の食器を使ったりすることで飾り気のないステンレスキッチンに優しさと温かみが生まれます。
高火力な家庭用コンロを導入する
業務用コンロは火力が優れている半面、安全性は家庭用コンロよりも配慮されていません。安全性が高いものを探すなら、高火力な家庭用コンロを導入するのも良いでしょう。
オーダーメイドキッチンを使う
「機能を優先したシンプルなキッチンが欲しいけれど、業務用の本格的なものまではいらない」とか「業務用クラスの本格的な調理機能は欲しいけれど、インテリアに合った美しいものにしたい」――といった場合は、オーダーメイドキッチンがおすすめです。これなら、欲しい機能を備えたキッチンを、好みのデザインでつくりあげることができます。
シンクやコンロ、収納キャビネットなどある程度規格化されて生産されたものを組み合わせてつくるのがシステムキッチン。高さ、幅、シンクやコンロの組み合わせ、組み込む設備のグレードなどを選べば完成します。
これに対してオーダーメイドキッチンと呼ばれるものは、一からオーダーメイドでつくり上げるもので、デザインの自由度はほぼ無限大。欲しい機能とデザインのイメージ、さらに空間の大きさに合わせ、バックセットと呼ばれる背後の壁面収納も含めて自由につくりあげていくことができます。これなら、希望通りのシンプルなものや、業務用設備を一部に使いながら、インテリアに溶け込ませたものをつくることができます。
オーダーメイドキッチンは、設計事務所などが設計し、専門の業者がつくるケースや、オーダーメイドキッチン専門の会社が受注して製作する場合があります。前者はそれほど高価格ではありませんが、後者の専門会社の場合は上質で高級な物に特化していることもあり、システムキッチンに比べて1.5倍から2倍程度の価格になるのが一般的です。
なお、リフォームの裏ワザにも「File No.16 キッチンリフォーム(その2)」について掲載しておりますので、併せてご覧ください。
まとめ
「おしゃれなキッチンづくりを計画したい」、「料理の腕を存分に振るいたい」と考える方にとって、業務用キッチンの導入は魅力的な選択肢の一つでしょう。まずは、メリットとデメリットをきちんと理解したうえで検討することが肝心です。
キッチンづくりのプロに要望を伝え、オーダーメイドで設計してもらう方法もありますので、迷ったらリフォーム会社に相談してみるのもおすすめです。
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