
リノベーション
更新日:2025年03月03日
注意点を知って安心!マンション水回り移設ガイド

「開放的なリビングに憧れて、思い切ってキッチンを移動!」「窓のない暗い浴室を、明るく開放的な空間に変えたい!」
単なる修理・修繕を超えてライフスタイルを大きく変えるリノベーションならではの醍醐味です。しかし、理想を追求するあまり、後悔してしまうケースも少なくありません。
この記事では、マンションにおける浴室・キッチンの移設について、成功させるための注意点などを解説します。

1. 水回りの移設で得られるメリット
水回りの移設は、間取りの自由度を高め、快適な住まいを実現するための有効な手段です。具体的には、以下のようなメリットが挙げられます。
採光・眺望の改善: 窓のない暗い場所に配置されていた浴室やキッチンを、窓のある明るい場所に移動することで、開放的で快適な空間に生まれ変わります。
家事動線の改善: キッチンの位置をリビングやダイニングに近い場所に移動することで、家事動線をスムーズにし、効率的な家事を行うことができます。
家族とのコミュニケーション促進: 対面キッチンに変更したり、リビング・ダイニングと一体化させたりすることで、家族とのコミュニケーションを活発化させることができます。
空間の有効活用: デッドスペースになりがちな場所を水回り空間として活用することで、空間全体を有効活用できます。

2. 移設前に確認すべき3つのポイント
マンションの住戸内は専有部分ですから、間取りの変更は自由です。構造上の壁でなければ、撤去することも可能です。しかし間取りや配管の状況によっては、希望通りの場所に移動できない場合があります。移設を検討する前に、以下の3つのポイントを必ず確認しておきましょう。
1 給排水管の構造と位置
2 排水管の勾配と床の高さ
3 給水圧
詳細について紹介していきます。
1 給排水管の構造と位置
マンションの給排水管の構造は、建築年や設計によって異なります。古いマンションでは、排水管がコンクリートの床下を貫通している場合があり、その場合は排水管の位置を変えるために下階の天井をいじらなければならないので、排水管の位置を変更することが困難です。
最近のマンションでは、パイプスペースを確保し、そこから床下を通って各水回りへ給排水管を接続する構造が一般的です。この場合、床下の給排水管を延長することで、自分の住戸内だけで水回りの位置を比較的自由に移動できます。
2 排水管の勾配と床の高さ
排水管は、排水がスムーズに流れるように適切な勾配を確保する必要があります。排水管を延長する場合、勾配を確保するために床を高くする必要があり、天井が低くなる可能性があります。特に、長距離の移設では、床の高さが大きく変わる可能性があるため、事前に確認が必要です。

3 給水圧
給水圧が不足すると、タンクレストイレが正常に機能しないなどの問題が発生する可能性があります。従来のマンションは屋上にタンクを設け、まずここにポンプで水をくみ上げて各階に給水する仕組みでした。そのため給水圧も得やすいのですが、最近は水道本管の水圧が高くなっていることから、屋上タンクを廃止し各階に本管から直接給水しているケースがあります。
事前にしっかりチェックしておくことが必要です。水圧不足は排水管の詰まりを引き起こすこともあるので注意しましょう。
まとめ
水回りの移設は、理想の住まいを実現するための有効な手段ですが、注意すべき点がいくつかあります。この記事で解説したポイントを参考に、信頼できる業者と相談しながら、理想の住まいを実現してください。
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