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更新日:2024年09月17日

リノベーションで実現する思い出のつまった住まいのバリアフリー化

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■M様邸プロフィール
・家族構成:4人(二世帯)
・建物タイプ 戸建:築35年
・性能向上リフォームの種類:耐震、省エネルギー、バリアフリー
・施工期間:約4ヶ月
・施工費用:約3,000万円(性能向上部分 3,000万円)
・設計・施工:株式会社マエダハウジング
・場所:広島県広島市

【リフォーム内容】
M様はご実家である築35年のお住まいを、将来の二世帯同居を見越してリフォームされました。経年劣化による構造躯体への不安もあり、構造から見直すことに。また、LDKなどの生活の中心スペースが2階にあったため、間取りも同時にリフォーム。1階をご両親のスペースに、2階を子世帯であるM様ご夫婦の生活スペースとしながら、今まで以上に快適で健康的、より安心で安全な住まいを実現されています。
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Q1:リフォームを検討したきっかけは何ですか?

A:これまでの地震の影響だと思うのですが、ドアの隙間や構造の歪みなどがあり、耐震面に不安を感じていました。また、比較的気候が温暖な地域とはいえ、冬は寒くてヒートショックなどの心配もあります。80歳代の両親はまだまだ元気ですが、身体への負担を軽減したいと常々思っていました。そこで今回、両親と私たち家族の将来の二世帯同居を見据えたリフォームに踏み切ったんです。
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Q2:耐震性や省エネ性について、具体的にどのようなリフォームをされたのですか?

A:耐震性については劣化した基礎を補強し、地震の力に耐える壁を増やしました。もちろん耐震金物なども使って強い構造にしています。省エネ性については、断熱材を高性能のロックウールに変え、断熱性の高いペアガラスの樹脂サッシを入れました。また、以前は掃き出し窓が多かったのですが、可能な部分はサイズを小さくしています。窓からの熱の逃げが断熱性に大きく影響するんですよね。だからこそ窓は大事だと思いました。
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Q3:バリアフリーについてはいかがですか?

A:バリアフリーについては、両親の生活を中心に考えました。以前の住まいは2階にリビングやダイニングを設けていたんです。でも、今後のことを考え、両親の生活スペースを1階に移動しました。1階ならば階段の上り下りをしなくてすみます。買い物から帰って、重い荷物を2階へ上げる動作もなくなります。外出だって2階からだと大変ですからね。そのうえで1階は段差をなくしたフルフラットにして、つまずきを防止し、たとえば車椅子の場合でも暮らしやすいようにしました。和室だった部屋も洋室に変えたので、居室からキッチンやトイレまで移動がスムーズです。さらに、1階にはLDKに隣接するウッドデッキを設け、屋外までつづくスロープも付けました。玄関を使うよりも気軽なためか、両親も最近はスロープを使って外出することが多いようです。
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Q4:ご両親のために、以前の住まいの面影も残しているそうですね。

A:リフォームして暮らしのスタイルがまったく変わってしまうと両親が寂しがるのでは、と主人が考え、「以前の住まいの面影を残そう」と提案してくれました。そこで、1階の両親のスペースと2階の私たちのスペースをつなぐ階段は、以前のままの姿で残しました。ずっと使い続けて味わいを深めた室内ドアも、新しい家でそのまま利用しています。また、1階には両親専用のキッチンを新設したのですが、そこにも以前のキッチン収納の一部を再利用しています。約35年の思い出が詰まったものに囲まれながら、前よりもっと心地よく過ごせる住まいになったと思います。
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Q5:リフォーム後のご両親の暮らしは、どんなご様子ですか?

A:母は今、ウッドデッキがお気に入りです。リフォームした庭を眺めたり、お茶の時間を楽しんだり。庭ではちょっとした野菜も育てていますから、収穫してそのままキッチンでお料理ということもあります。今までの2階中心の暮らしでは考えにくかったことですよね。
父は新しいお風呂を気に入ってくれました。「今までいろんなホテルに泊まってきたけど、このお風呂が一番だね」って。以前の浴室は寒かったですが、今はヒートショックの心配が少なくなったので安心感も違いますね。
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Q6:子世帯スペースの住み心地はいかがですか?

A:2階は私たち子世帯のスペースですが、もちろん快適です。以前の住まいの梁を活かした勾配天井のリビングは広々としていて、2階によく遊びにくる両親にも好評です。省エネ性も向上していますから、大空間でもエアコンがよく効きます。
キッチンはオーダーメイドでつくり、背景の壁面にはスウェーデン製の壁クロスを貼りました。家事を楽しくするポイントですね。自然素材も多く使いました。リビング床材は幅広のナラ材で、キッチン床は大判タイル、キッチンの天井にはレッドシダーなど、自然素材を使うことで気分も和みます。本当にいいリフォームになりました。

Q7:リフォームを検討中の方へアドバイスをお願いします。

A:実は先日、父が階段を踏み外してしまって。リフォーム後だったので幸い大事には至らず、早くリフォームしておいて良かったと実感しました。性能向上リフォームは目には見えないものだからお金をかけづらいですよね。でも、地震が起こってからでは遅いし、ヒートショックだって年齢に関係なく起こるもの。バリアフリーも早めに対応しておけば、万一の危険は少なくなります。性能向上リフォームで、安心も快適さも大きく違ってくることを、両親も私たちも大いに実感しています。だからこそ性能には強くこだわることをおすすめします。
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設計・施工会社/ 株式会社マエダハウジング

【担当者からのコメント】
省エネ性向上により、健康的になったり、暮らしが活発になる事例は数多くあります。耐震性を高めることで生命を救えることもご存知の通りです。これからは性能の時代。表層のリフォームだけではなく、構造からしっかり調査したうえで、健康的で永く安心に住み続けられるよう性能向上リフォームすることが重要だと考えています。

COMPANY PROFILE ▶株式会社マエダハウジング 広島県広島市中区八丁堀10−14
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写真:マエダハウジング 前田典子さん

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