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更新日:2021年10月06日

新築とリノベーション物件、費用はどちらがお得?

住まいを新しくするとき、誰もが悩むのが「新築か中古住宅のリノベーションか」ではないでしょうか。
一般に新築は高く、リノベーションの方が費用が安く抑えられると考えられていますが、逆になるケースもあります。新しい住まいに何を求めるのかによっても、また、戸建住宅かマンションかによっても、条件は異なります。
さらに、リノベーションの場合は、そのベースとなる中古住宅がどういう状態にあるかということも大きな判断材料になるでしょう。簡単に結論が出るものではありませんが、いくつかの視点から考えてみましょう。

戸建住宅の場合、どちらがお得?

写真:戸建住宅の場合、どちらがお得?
築年数の経過した中古の戸建住宅のリノベーションは、高額な費用がかかります。

鉄筋コンリート造や鉄骨造のものを除けば、一般的に築20年、30年を経過した木造の戸建住宅を、現在の新築住宅レベルの耐震性・耐久性、断熱性・気密性をもったものにリノベーションするためには、柱や梁、土台などの一部を入れ替えるなどして、頑丈な構造躯体そのものを造り直す必要があります。コンクリート基礎からやり直す可能性もあり、こうなるとほとんど新築と変わりません。工事の手間がかかるだけに、ローコストの新築住宅よりもむしろ高くなります。外壁、屋根も全面やり直し、断熱工事、給排水設備もやり直す必要があります。

その建物の立地や佇まいが他に求めようのないほど魅力があり、かつ予算が十分に確保できるのであればリノベーションも候補になりますが、一般的にその選択はしにくいといえるでしょう。

マンションの場合、どちらがお得?

写真:マンションの場合、どちらがお得?
木造の戸建住宅に比べ、マンションの場合は中古住宅+リノベーションの可能性と魅力が大きく、新築マンションの購入とどちらを選ぶか、それぞれに魅力があり、選択はより難しくなります。

中古マンション+リノベーションの魅力は――

・駅に近いなど立地条件に恵まれた物件が、低価格で手に入りやすい。
・新築は間取りと内装ができあがってしまっているが、いずれもゼロから好みの物にすることができる
・コンクリートスラブが厚い、天井が高いなど、最近のマンションにはない魅力をもったものがある
といったことが上げられます。これに対して新築マンションならではの魅力ももちろんあります。
・照明、インターネット、給湯、水回り防犯など、最新の高性能設備が使える
・耐震性・耐久性が高く、信頼性が高い
・転売が容易で、資産価値が高い

マンションの場合はリノベーションであっても、構造躯体に手を着ける必要がないので(そもそもマンションの構造躯体は共用部なので手を加えることができない)、その分、予算をインテリアや設備に投入することができます。好きな家具を購入して魅力的な空間づくりを楽しむこともできます。

リノベーション支援制度も賢く活用

写真:リノベーション支援制度も賢く活用
住宅ストックの活用につながるリノベーションに対しては支援策があります。

一つが、住宅金融支援機構の「フラット35(リフォーム一体型)」です。「フラット35」は、一定の技術基準を満たす住宅を建てる場合、最長35年間、固定の低金利で借り入れができる住宅ローンです。
中古住宅を購入してリフォームする場合にも、このフラット35が利用できます。一般的なローンでは住宅の購入とリフォームは、別々にローンを組まなければなりません。

そのため手数料も二重にかかってしまいますが、「フラット35(リフォーム一体型)」なら、購入資金とリフォーム工事資金を合わせて一つの借り入れですみます。
中古住宅がフラット35の技術基準を満たしていなくても、リフォーム工事により基準を満たす場合は利用できます。

また、リノベーションを含むリフォームへの支援策に「リフォーム瑕疵(かし)保険」があります。これは、リフォーム時の第三者のよる検査と保証がセットになった保険制度で、万が一リフォーム工事に瑕疵(建築物としての本来の機能を備えていない場合、欠陥など)が見つかった場合の補修を事業者に確実に行ってもらうため、施主からの申し出により事業者が加入する保険です。この保険に加入できるのは、国が指定した保険法人により定められた登録基準に適合し、登録された事業者のみとなります。この保険が利用できるかどうかが、事業者の信頼性や安心を見極める目安の一つとなります。

リフォーム工事を依頼するときは、「リフォーム瑕疵保険」に事業者登録しているかどうかをぜひ確かめてください。

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*全国の登録事業者が表示されますので、お住まいのエリアに絞って検索ください。

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