絶対に知っておきたい“リフォームの費用相場”と“注意点”
掲載日:2023年12月22日
リフォームの費用相場と注意すべきポイントを紹介
家のリフォームを検討する際、一番気になることは「リフォーム費用」ではないでしょうか。リフォームを始める前に、リフォームの費用相場を把握しておくことは大切なこと。
もし、費用相場を知らないまま進めてしまうと、悪質な業者による詐欺やトラブルに巻き込まれたり、意図せず予算オーバーになってしまうリスクが高くなります。
本記事では、リフォーム費用の相場と注意点について、詳しく解説していきます。
※以下の参考事例画像は全て「リフォーム評価ナビ」登録事業者の施工事例です。
※以下の参考事例画像は全て「リフォーム評価ナビ」登録事業者の施工事例です。
1.キッチンリフォームの費用・相場
工事種類 | 価格 |
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IHコンロへの交換 | 18~80万円 |
システムキッチン(I型)の交換 | 40~80万円 |
システムキッチンの交換(壁付→対面型) | 75~200万円 |
キッチン全体のリフォーム | 80~400万円 |
アイランドキッチン | 300~450万円 |
毎日の食事のしたくや、後片付けとキッチンで過ごす時間は、けっこう長いもの。
だからこそ、キッチンリフォームを考えるときは、絶対に失敗したくない!
そこでまず知っておきたいのが、キッチンリフォームの費用相場です。
キッチンリフォーム費用相場は、20万円から450万円程度と幅広くなっています。
特に、間取りの変更などを伴う、キッチンの場所を変更する場合には、工事の規模が大きくなり、費用も高くなりやすい傾向にあります。
最近では、住まいの中心にキッチンを配するような間取りも多くみられるようになりました。キッチンスペースを単に“調理作業をする場”として考えず、“家族のコミュニケーションを育む場”として考える人が増えてきているのではないでしょうか。
キッチンリフォームをされる方は、将来の暮らしも見据えながら、「だれが」「どのように」利用するのかを考慮に入れながら計画されると良いでしょう。
2.浴室リフォームの費用・相場
工事種類 | 価格 |
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バスタブの交換 | 14~20万円 |
システムバスの交換(マンション) | 50~100万円 |
システムバスの交換(戸建) | 60~150万円 |
個人的な話ですが、私はお風呂に入りことは大好きなのですが、その後の掃除が嫌いなのです。でも、掃除をさぼるといつの間にやら床や壁に黒カビやピンク色の汚れがついてしまう… 50歳を超えたあたりからでしょうか、スポンジ片手にしゃがんで洗う作業が本当に苦痛でしかたなく、さながら“苦行”のようになっています。
また、お風呂には洗面器や椅子、浴槽のフタ、シャンプーやリンス、お風呂用のブーツなど細々したアイテムも多くて、本当にめんどくさい。そこで、最近のお風呂に目を向けると、自動洗浄機能が付いていたり、防カビ仕様が施されていたりと至れり尽くせりで、夢のような商品が各社からいっぱい出ています。
では、お風呂のリフォーム費用は、いくらくらいになるかというと、浴室リフォームの費用は、戸建てかマンションかでも異なりますが、システムバスの交換では50万円から150万円程度が費用相場になるようです。浴室リフォームで何を実現したいのか、その費用対効果を考えながら機能やデザインを検討して、ニーズにあった商品を選びたいところです。
3.トイレリフォームの費用・相場
工事種類 | 価格 |
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温水洗浄便座の設置 | 8~16万円 |
トイレ全体の改装(タンク式) | 20~100万円 |
タンクレストイレへの交換 | 30~50万円 |
毎日、頻繁に使うトイレですが、実は、いろんな不満があったります。
「冬は寒くてトイレに行くのが億劫」「便座が冷たい」「掃除しても汚れが取れない」
「掃除用具などの小物を置けるスペースがない」「床が部分的にブヨブヨしている」など様々ですが、これが日々のストレスになっていることは間違いありません。
放置しておくと後々、大きな問題に発展する可能性もありますので、まずは、費用相場を知り、早めにリフォームしておきたい場所のひとつです。
便器のグレードや品質によっても価格が左右されますが、トイレリフォーム費用相場は、20万円から50万円程度といわれます。
日頃、トイレで感じるストレスや不満をメモしておき、それらを解消してくれるトイレにリフォームされると暮らしの質がグンとよくなります。
4.洗面台リフォームの費用・相場
工事種類 | 価格 |
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洗面化粧台の交換 | 20~50万円 |
洗面所の改装 | 20~100万円 |
洗面所は、家族全員が毎日利用する場所のひとつです。リフォーム費用自体は、比較的安くできます。家族構成や使用方法により悩みも様々ですが、「洗面ボウルのサイズが合わない」「高さがあわない」「コンセントの数がたりない」「脱衣所も兼ねているのに寒い」など意外とストレスを感じることが多い場所です。
私も、過去に洗面台を作る際、海外の水栓カランや洗面ボウルを購入して組み合わせた経験があります。見た目は確かにオシャレになったのですが、何年かして、水栓部分が壊れたときに交換する部品がなく、大変な目に合いました。
皆様には、ぜひ施工後のアフターフォローまでしっかり考えて判断いただくことをお薦めします。
リフォーム費用としては、デザインやオプション、収納の大きさなどによって価格が変動しますが、20万円から100万円程度がリフォームの費用相場となります。
一般的な洗面台の交換ならば、数時間から1日程度で完了するので、最低限の機能が付いたユニット洗面台の交換や、壁紙、床材といった内装のみのリフォームなどであれば、比較的安価に施工できるのが特徴です。
5.外壁リフォームの費用・相場
工事種類 | 価格 |
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外壁材の重ね塗り(戸建) | 50~150万円 |
サイディングの上貼り(戸建) | 20~100万円 |
家の印象を大きく左右する外壁ですが、外壁塗装は完成するまで、どのような仕上がりになるのか事前に予測することが難しい場所です。
また、工事にかかる費用も高額になるため、どなたも慎重にならざる得ないリフォームだと思います。検討するべきポイントも多岐にわたり、どれくらいの耐久性があって、どんな性能・機能を持つ塗料を選ぶのか、架設足場設置や、清掃などの諸工事の費用は、いくらなのかといった具合に気が抜けません。
ある程度、リフォーム全体の費用(施工からアフターフォローまで)を知ってから、業者選びをすることが必要な工事になります。一般に外壁塗装工事のリフォーム費用相場は、50万円から150万円程度となりますが、これは、家の大きさや外壁の劣化具合などの状況によって変わります。家の状況によっては、相場以上に費用がかかる場合もありますので、複数のリフォーム会社から見積りを取り、多角的に検討することが大切です。
6.屋根リフォームの費用・相場
工事種類 | 価格 |
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スレート屋根の塗り替え(戸建) | 20~80万円 |
金属屋根の重ね葺(戸建) | 90~250万円 |
瓦屋根の交換(戸建) | 70~120万円 |
屋根の修理は、費用も時間もかかるため、検討されている方には大きなストレスになります。
また、飛び込み営業などの訪問業者が多く、高額な屋根修理工事の契約をさせられる悪徳業者に騙されるケースも多発しています。それ故に必ず複数の会社に見積りを取ってから判断することが大切です。また、複数社に見積りを取ることで、それぞれの業者から意見を聞くことができるので客観的に修繕箇所を評価できたり、必要な工事や、その理由について説明を受けているうちに屋根修理の知識が増えてゆき、落ち着いて業者を選ぶことができるようになります。屋根リフォームの費用相場は、20万円から250万円と幅がありますが、住宅の断熱性や耐久性、資産価値などに大きな影響を与える場所なので、納得ゆくまで、修理方法や費用を検討し事業者を選ぶことが大切です。
7.バルコニーのリフォームの費用・相場
工事種類 | 価格 |
---|---|
バルコニーの改修 (面積が10㎡のバルコニーの場合) |
10~50万円 |
バルコニーは、雨風にさらされることが多いため、雨漏りや経年劣化を防ぐために防水工事が定期的に必要となります。
防水工事の種類としては、塗膜防水、シート防水、ウレタン防水などがあります。
また最近では、劣化予防以外にも「バルコニーを濯物干場として屋根を設置したい」「夏の日差し対策として、サンシェードやオーニングを設置したい」などのニーズも増えています。
バルコニーリフォームの費用相場は、20~200万円程度になりますが、リフォームをする際は、バルコニースペースをどう活用したいかをよく検討してから、計画を進めると工事費用がまとめられ、最終的に安く済むケースもあります。
8.耐震補強リフォームの費用・相場
工事種類 | 価格 |
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耐震補強[金物使用](戸建) | 20~50万円 |
耐震補強[基礎からの工事](戸建) | 100~200万円 |
耐震補強の一番の目的は、「大地震が起きたときでも命と財産を守れる家にすること」です。
建物の弱い部分を補強して強度をもたせ、地震の力が加わっても倒壊しない建物にすることが耐震リフォームとなります。この耐震リフォームをする上で大切なポイントが、どこを優先して耐震補強をするかになります。耐震性の弱い部分を優先的に耐震補強を進めることで、大規模地震が発生した場合でも、倒壊を免れ、避難する経路が確保できるなど住む人の命と資産が守れます。しかし、家の耐震性能を上げることは、非常大切なことですが、すべてを補強しようとすると、どうしても費用が高額になってしまいます。そのため予算の都合上、補強工事ができないというケースもあると思います。
まずは、耐震リフォームに取り掛かる前に、しっかり調査した上で優先順位を決め、優先度の高い場所から工事から進める事で、予算に応じた耐震補強工事を行うことができます。
耐震補強工事の費用相場は、100万円から200万円程度と言われていますが、建物の大きさや築年数、劣化の具合によっても工事費用は大きく変わります。
また、本来なら耐震改修をしなければならない状態なのに、予算の都合でできないこともあると思います。そのような場合、国や各自治体などから、耐震診断および耐震補強工事に必要な費用の一部を助成してくれる制度もあります。
補助額は、各自治体により変わりますが、耐震診断ならほぼ全額、耐震改修についても上限はありますが、半額近く補助される場合もあるようです。また、耐震改修を行うと、所得税が減税される制度もあります。これらの制度を上手く利用されることで耐震リフォームの費用をある程度抑えることができますので、お住まいの地域の役所へ問い合わせてみると良いでしょう。
9.断熱リフォームの費用・相場
工事種類 | 価格 |
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内窓の設置 | 6~12万円 |
最近は、高騰する電気代対策として、あるいは、ヒートショックや熱中症などの健康被害から身を守るために断熱リフォームを検討する人が増えています。
まず、家の断熱性を高めるためには、熱が出入りする場所を特定し、隙間など熱が逃げる箇所を極力少なくすることが必要です。いくら高性能の断熱材や窓を使用したとしても、隙間のある気密性の低い家では、断熱性能を十分に発揮することはできません。
窓や玄関ドアはもちろん、壁や床、天井などのあらゆる部分において、隙間のないように施工することが大切です。ただし、断熱リフォームをしたのに、前より結露がひどくなってしまうというケースもあります。このような場合、断熱性能は向上したものの「結露」の逃げ場がなくなってしまい、壁の中に湿気が溜まり、最終的に壁の中の木材などを腐食させたり、カビが発生して人体に悪影響を与えてしまう危険性があります。
断熱リフォームの施工には十分な配慮が必要になるため、費用も大事ですが、まずは、断熱について経験豊富な専門家、職人さんがいる事業者に相談するこが一番大切なポイントになります。
断熱リフォームの施工には十分な配慮が必要になるため、費用も大事ですが、まずは、断熱について経験豊富な専門家、職人さんがいる事業者に相談するこが一番大切なポイントになります。
また、断熱リフォームの費用相場は、20万円から200万円程度が相場となっていますが、これも施工場所や方法によって価格が変わります。断熱リフォームについては、耐震補強リフォームと同じく、条件に応じて使用できる補助金制度が国や自治体にありますので、それらを利用することで費用を抑えてお得にリフォームすることができます。
まとめ
リフォームプロジェクトを成功に導くためには、以下の点が重要になります。
①リフォームする目的を明確にする。
・リフォームをすることで、何を実現したいのか、優先順位などを予め言語化しておくこと。
・事前にショールームなどを見学しておくと、希望の整理やリフォーム費用の相場がわかります。
②事前にしっかりと調査する。
・リフォームする場所は、目に見える部分だけではなく、見えない部分にも配慮する。
③複数の業者に見積りを依頼する。
・「内装工事一式」「外装工事一式」など「一式」表示になっている場合は、明細の記入を求めましょう。その他、諸経費、調整費、管理費、雑費などという名称で多額の費用が計上されている場合がありますので「一式」表示には注意が必要です。
④契約書をよく確認する。
・アフターフォローまで含めた条件かを確認しましょう。
⑤工事期間中に定期的に現場を確認する。
・工事の進捗や品質を確認し、問題があれば早めに対処することが大切です。ただし、工事の邪魔になったり、嫌がられないように配慮しましょう。
リフォーム費用相場を事前に把握しておくことは、リフォームを成功させるために欠かせないポイントです。費用相場を把握した上で、予算、希望(絶対叶えたいこと)、優先順位をしっかりまとめ言語化してから複数の業者に同じ条件を伝えて見積りを依頼するようにしましょう!自分は素人だからと、なんでもプロにお任せするのではなく、しっかり、条件を整理してから依頼することで、騙されたり、失敗するリスクが回避できると思います。
▲全国の登録事業者が表示されますので、お住まいのエリアに絞って検索ください。
◆執筆者 玉上陽一
ハウスメーカーで営業、商品開発、マーケティング、ブランディングに携わった経験を活かし、消費者視点と事業者視点の2つの視点で快適な住まいのあり方について解説します。
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