リノベーションの失敗・後悔しがちな事を紹介。よくあるしておけばよかったことも紹介
2023年1月13日掲載
中古物件を自分好みに改修する「リノベーション」の人気が高まっています。リノベーションには時間と費用がかかるため、失敗や後悔はしないようにしっかり計画を立てましょう。
この記事では、リノベーションにあたり知っておきたい失敗や後悔しがちなこと、そして、リノベーション経験談から学ぶ「後悔しないためにしておけばよかったこと」を紹介します。
どのような内容で後悔が多いのかをあらかじめ把握して、満足度の高いリノベーションを叶えましょう。
リノベーションでありがちな失敗・後悔しがちなこと
リノベーションは自由度が高く魅力的ですが、その反面、想定外の出来事に出くわすケースもないわけではありません。
リノベーションを成功させるために、中古マンション・中古戸建てのリノベーションに共通する後悔しがちなポイントをしっかり把握しておきましょう。
予算をオーバーしてしまう
リノベーションでありがちなのが、予算をオーバーしてしまうという後悔です。
予算オーバーとなる理由は主に以下の2点が挙げられます。
リノベーションは自由度が高いため、ついこだわりすぎてしまい、当初の予算をオーバーしてしまったという体験談は少なくありません。
- こだわりすぎてしまう
- 工事費以外に別途諸経費などがかかる
リノベーションは自由度が高いため、ついこだわりすぎてしまい、当初の予算をオーバーしてしまったという体験談は少なくありません。
とくにキッチンや浴室などの住宅設備は選ぶグレードによって数万円、場合によっては数十万円単位で費用が高くなります。
予算内に収めるために、リノベーションをおこなう際は全体のバランスを見て優先順位を決め、予算を上手に割り振りましょう。
工事費以外にも税金や諸費用(不動産取得税や印紙税など)、仮住まいをする際には家賃や引っ越し費用が別途かかることも押さえておく必要があります。
建物や配管、住宅設備の補修箇所が予想以上に多かった
建物や配管、住宅設備など既存の建物の状態が予想以上に悪く、補修箇所が多かったという失敗談もよくあります。
建物の状態が悪い場合にもっとも困るのが、補修費に予算を取られてしまったために、リノベーションに十分な費用をかけられなくなることです。
給湯器や換気扇、屋根やベランダ防水といったものには当然寿命があります。20年前に建てられてから一度も設備のメンテナンスをしていない住宅では、設備関連が寿命を迎えているかもしれません。
マンションの配管に関しても、耐用年数があり、専有部分の配管補修は自己負担となるケースが一般的です。
補修費に予算を取られないように、物件を購入する前には既存住宅状況調査(ホームインスペクション)をして建物の状態を確認しましょう。
工期が長くなってしまう
当初の計画より工期が長くなってしまうケースもよくあります。
独立行政法人国民生活センターに寄せられる相談内容では、「契約したにもかかわらず着工されない」「人手不足など事業者の原因で工期が遅れる」といった工事遅延に関するトラブルが多く見受けられます。
そのような事業者の一方的な事情による工事の停滞で引渡しが遅れると、契約者は家賃や駐車場などの費用負担が増加したり、今後の生活予定が狂ったりとストレスを感じてしまうかもしれません。
工事遅延のトラブルを避けるために、「契約書類や設計図の作成を事業者に求める」「約款には具体的な条件を定めた遅延保証条項があることを確認する」など対策に努めましょう。
なにより、実績や経験が豊富な信頼できる事業者に工事を依頼することが欠かせません。
思い通りのリノベーションができなかった
建物には構造上、耐震上の観点から取り除けない柱や壁があるため、思い通りにリノベーションができなかったという後悔もあります。
取り除けない柱や壁を活かせるようなリノベーションを検討し、アイデアを出してくれる事業者を選ぶことが重要です。
デザインにこだわりすぎて奇抜になってしまう
自由度が高く、自分好みにアレンジ可能なリノベーションに期待と夢を膨らませる方は多いですが、一方で以下のようにデザインにこだわりすぎてあとから後悔するケースもあります。
流行りのデザインや開放感のある家はリノベーション検討段階においてとても魅力的に映りますが、オシャレなデザインと暮らしやすさはイコールではないことを心得ておきましょう。
- 流行のデザインにしたら飽きてしまった
- デザインを意識しすぎて家事動線が悪くなった
- 趣味性の高い家にしたら、売却時に買い手を見つけるのに苦労した
流行りのデザインや開放感のある家はリノベーション検討段階においてとても魅力的に映りますが、オシャレなデザインと暮らしやすさはイコールではないことを心得ておきましょう。
年齢を重ねてライフスタイルが変わっても暮らしやすいかどうか、客観的に考えることも大切です。
断熱性が低かった
断熱性能に関する基準はこれまでに何度も改正を重ね、技術も進化しているため、築年数がある程度経過している物件を購入する場合、断熱性能が低い可能性があります。
窓枠やサッシが歪んでいて外気が入り込んできたり、室内の冷房・暖房した空気が屋外に漏れていたりと、不快に感じることがあるかもしれません。
窓ガラスに関しても現在の主流であるペアガラスではなく、単板ガラスが採用されている場合、断熱性能は明らかに劣ります。
断熱性の低さは光熱費の浪費につながりかねないため、断熱対策が十分であるかを確認しましょう。
マンションの管理規約による失敗・後悔
マンションをリノベーションする際には、マンションの管理規約による失敗・後悔という戸建てにはないマンション特有の注意点があります。
後悔しないように、リノベーションにおけるマンションならではのルールを見ていきましょう。
リノベーション不可の物件だった
マンションの管理規約によってはリノベーションに制限があり、工事がおこなえない物件もあります。
とくにフローリングに関しては遮音性能を理由に管理規約で規定のあることも多く、希望の床材を使用できなかったという後悔もあります。
リノベーションを検討している場合は、管理規約の他にも、リノベーションのルールが記載されている「使用細則」を必ず確認しましょう。
玄関ドアや窓はリノベーション不可だった
マンションには区分所有者によるリフォームが可能な「専用部分」と、リフォーム不可能な「共用部分」があります。
玄関ドアや窓、ベランダやバルコニーは共用部分となるため、区分所有者が好きなようにリノベーションすることはできません。
マンションのリノベーションをおこなう際には、管理規約によってできること、できないことがあることを知っておきましょう。
リノベーションでよくある、しておけばよかったこと
リノベーションで後悔しないために、何をしておけばよかったのかをあらかじめ知っておくことは大切です。体験談をもとによくある、しておけばよかったことをご紹介します。
コンセントを増やしておけばよかった
実際に住んでみると、“もっとコンセントを増やしておけばよかった”という後悔は多いです。具体的にコンセントの増設をおすすめする箇所は以下のとおりです。
キッチンは炊飯器やコーヒーメーカー、電子レンジやトースターなど電化製品を多く使用するスペースとなります。フードプロセッサーやハンドミキサーなど一時的に使用するためのコンセントまで考えると、コンセントは多いに越したことはありません。
- キッチン
- 洗面などの水回り
- デスクワーク周辺
キッチンは炊飯器やコーヒーメーカー、電子レンジやトースターなど電化製品を多く使用するスペースとなります。フードプロセッサーやハンドミキサーなど一時的に使用するためのコンセントまで考えると、コンセントは多いに越したことはありません。
テレワークや家族で複数台のタブレットを所有するケースが当たり前となった現代では、、パソコンなどデスクワーク周辺にもコンセントを多く設置しておくとよいでしょう。
トイレを増やしておけばよかった
戸建ての場合に多いのが、トイレを増やしておけばよかったという失敗です。トイレを増設するメリットは以下のものがあります。
子育て世代など複数人で生活している場合は、トイレは2人同時に使えるように増設したほうが便利です。
- トイレの使用が重なる朝の時間帯に2人同時に使える
- 寝室の近くにトイレがあると便利
- 感染症対策にもなる
子育て世代など複数人で生活している場合は、トイレは2人同時に使えるように増設したほうが便利です。
新型コロナウイルスが落ち着きを見せない昨今、トイレが2箇所にあれば使用を分けるなどして感染症対策にもなります。
このようにリノベーション後の暮らしまでイメージを膨らませると、デザインにこだわりすぎて奇抜になってしまう、家事動線が悪くなるといった後悔を避けることができます。
サッシを交換しておけばよかった
断熱性の低さから、サッシや窓ガラスを交換しておけばよかったという後悔も多いことを知っておきましょう。
断熱性が低いと結露ができてカビが生えやすくなったり、冷暖房費が高くなったりと快適な暮らしから一歩遠のいてしまいます。
逆に、窓まわりも含めてリノベーションしておくと、以下のようなメリットがあります。
- 結露が抑制されて掃除が楽になる
- 空調の効きが良いので光熱費を節約できる
- 夏も冬も快適に過ごせる サッシの交換は日常的な掃除の負担が減る、光熱費を節約できるなど効果を実感しやすいリノベーションです。
築20年ほどの物件を購入する場合は、サッシなど窓まわりのリノベーションに目を向けることで心地よい住まいに近づけることができます。
収納をもっと作ればよかった
収納をもっと作っておけばよかったという失敗談も少なくありません。とくに子供を含め多人数の家族で過ごす場合、子どものおもちゃやキャンプ用品などで荷物は増えがちです。
収納がないと部屋が片付かなくなってしまい、部屋が雑然とした印象になってしまいます。
リビングや吹き抜けなど居住空間の間取りについこだわってしまいがちですが、住みやすさの面では収納スペースが十分であるかを考えることも大切です。
リノベーションで失敗・後悔しないために知っておくべき3つのコツ
リノベーションで失敗や後悔をしないために、知っておくべきポイントを3つご紹介します。ポイントを押さえて、理想のリノベーションを成功させましょう。
優先順位を明確にして予算を把握する
予算には限りがあるため、優先順位をつけて予算を正確に把握することが大切です。
まず希望をリストアップして、絶対に外せないものを明確にしましょう。
優先順位の低いものは諦める、またはグレードを下げるなど取捨選択することも必要となります。
理想の暮らしが叶う物件を選ぶ
思い通りにリノベーションできる物件を選ぶこともリノベーション成功へのポイントとなります。
お伝えしたようにマンションの場合、マンション特有の管理規約により思い通りのリノベーションができないという後悔もあります。
戸建て・マンションともに建物の構造上取り除けない柱や壁があるなど、間取りの変更に制約があるケースもゼロではありません。
物件を購入する前に、理想の暮らしやリノベーションが可能な物件かどうか確認しましょう。
信頼できるリフォーム会社に依頼する
リノベーションにおけるトラブルを回避するために、信頼できるリフォーム会社に依頼することも欠かせません。
信頼できるリフォーム会社を見分けるポイントは以下のとおりです。
信頼できるリフォーム会社に依頼すれば工期遅延をはじめ、リノベーションによくあるトラブルを回避できます。
- 施工事例が豊富
- 見積書など書面の説明がわかりやすい
- 保証やアフターサービスが充実している
信頼できるリフォーム会社に依頼すれば工期遅延をはじめ、リノベーションによくあるトラブルを回避できます。
まとめ
大きな買い物となる「リノベーション」ですので、失敗や後悔を避けるために、どのようなケースがポイントになってくるのかを事前に情報収集をしておくことが大切です。
理想とするリノベーションの実現に向けて、費用ではなく内容で選ぶことも重要です。
まずは、リノベーション実績や事例の多いリフォーム会社を複数社選び、相談し、見積もりを取るという段階を踏み、リノベーションの計画を進めていきましょう。
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