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更新日:2024年11月15日
ベランダ塗装について知りたい!方法とタイミング、費用について解説します
掲載日:2024年2月22日
ベランダに施された防水塗装は、定期的に塗り替えが必要なのをご存じでしょうか。ベランダの床は、太陽の紫外線や雨風によって少しずつ劣化しています。塗り替えないままで年数が経つと雨漏りを引き起こすことがあり、そうなると、木材の腐食や金属の錆など、建物自体の寿命を縮めることにつながりかねません。
適切なタイミングでベランダの床の塗り替えをおこないましょう。
今回は、ベランダ塗装にフォーカスして塗り替えのタイミングや防水工法の種類、費用の目安などを解説します。ベランダの床の劣化が気になっている方や、塗装を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
ベランダ塗装はDIYできる?
ベランダの床は塗料の種類によりますが、およそ10~12年が耐用年数と言われています。劣化が進行すると本来の防水性を発揮できなくなるため、定期的な塗り替えが必要になります。ただし、費用を抑えたいからと、DIYで塗装するのは考えものです。専門的な資格を有していないなら、リフォーム会社や塗装専門会社に依頼しましょう。ベランダ塗装のDIYを避けたほうが良い理由には、以下の3つが挙げられます。
- 慣れない素人の作業だと塗装が剥がれやすく、長持ちしない
- 下地に当たる「防水層」の施工は難易度が高く、専門的な技術と知識がないと失敗しやすい
- 業者のアフターケアを受けられない
DIYは得意だからといって自分で塗装をおこない失敗してしまうと、塗装前の状態より悪化する恐れがあります。また、失敗した状態から業者に依頼すると余分に費用がかかってしまうケースがありますので、はじめから専門業者やリフォーム会社に相談するのが賢明です。
ベランダ塗装を検討すべきタイミング
ベランダ塗装はおよそ10~12年が塗り替え時期の目安ですが、以下のような劣化を確認できたら早めに検討しましょう。
- 防水塗装が剥がれてきた
- 防水塗装が浮いてきた
- 防水塗装にひび割れができた
- 床に水が溜まりやすくなった
- 雨漏りするようになった
では、それぞれ解説します。
防水塗装が剥がれてきた
ベランダ塗装が剥がれきたら、塗り替えを検討しましょう。FRP防水のトップコート(防水工事の仕上げの際に施工する塗料)が剥がれて防水層に紫外線が当たり、塗装の耐久性が低くなっている状態です。より劣化が進行して防水層まで達してしまうと、トップコートの再塗装だけで対応できない場合があります。早めにリフォーム会社に相談し、メンテナンスを実施してもらいましょう。
防水塗装が浮いてきた
ベランダの床の塗装内部に水や空気が溜まり、気泡のように浮いてくる場合があります。通常、防水層が浮いて凸凹になることはありません。下地に入り込んだ水分が蒸発し、防水層内で膨らむ「膨れ」と呼ばれる明らかな劣化です。ウレタン防水で発生する現象であり、時間の経過によって塗装が剥がれてきます。また、防水層の一部が破損すると雨漏りの原因にもなりますので、早めに対応しましょう。
防水塗装にひび割れができた
ベランダ塗装にひび割れを確認できたら、塗り替えの目安です。塗装のひび割れは経年劣化がおもな原因で、長期間にわたって太陽の紫外線や雨に当たってトップコートが少しずつ剥がれていきます。トップコートがひび割れているだけなら、トップコートの再塗装でメンテナンス可能です。ただし、FRPの防水層にまでひびが入っていると、防水層の補修が必要になります。防水層にまで影響が及ばないうちに、早めの対処が必要です
床に水が溜まりやすくなった
ベランダの床に水が溜まりやすくなったら、床に不具合が発生している証拠です。ベランダの床は、雨水が溜まらないように排水溝へ向かって適度な勾配が設けられています。水溜まりができるようなら傾きが正常ではなくなっているので、一度防水塗装を剥がして床の構造部分を補修する必要があるのです。ベランダの床に水が溜まりやすくなっていると、経年劣化によっていずれ住宅内に雨水が浸入するため注意しなければなりません。
雨漏りするようになった
すでに雨漏りで室内に水が入り込むようなら、直ちにリフォーム会社や雨漏りの専門業者に相談しましょう。ひび割れや剥がれなどによって破損した箇所から雨水が浸入しており、場所を特定して補修する必要があります。なお、雨漏りが発生している状態では、ベランダ塗装の塗り替えだけで解決するのは困難な状態です。
ベランダ塗装3つの防水工法と種類別塗り替え方法
ひとくちにベランダ塗装と言っても、種類別に大きく分けて以下3つの防水工法があります。
- FRP防水
- ウレタン防水
- シート防水
それぞれにメリットとデメリットがありますので、特徴を理解しておきましょう。以下では、併せて塗り替え方法についても解説します。
FRP防水とは
FRP防水とは、繊維強化プラスチック「FRP」でベランダ塗装する方法です。高い防水性を求められるバスタブや船にも使用されている素材で、軽さと強度に優れているのが特徴です。また、短期間で施工しやすく、ベランダ塗装の塗り替えとしても適しています。
FRP防水のメリット
FRPは耐熱性や耐候性に優れているほか、強い耐久性も備えています。軽量ながら頑丈で人が歩いても問題なく、ベランダへの負荷を抑えられるのが魅力です。また、密着性や速乾性が高く、施工しやすさにも優れています。カラーバリエーションが多く、好みに合わせて選びやすいのもメリットです。
FRP防水のデメリット
FRPは紫外線に弱く、ひび割れの発生に注意が必要です。また、伸縮性がない木材や鉄などの金属部分の塗装には向いていません。シンナー系のニオイがあり、施工中は近隣に配慮する必要があります。
FRP防水の塗り替え
FRP防水を施しているベランダでは、トップコートの再塗装で対応するのが一般的です。他の防水工法の塗り替えと比べて、下地処理が重要なポイント。塗り替える前には、ベランダの清掃や油分の除去などの処理が必要になります。
ウレタン防水とは
ウレタン樹脂を塗布して防水する方法です。液状の樹脂で防水層を形成し、水の浸入を防ぎます。つなぎ目のない仕上がりが期待できるため、細かい部分の施工が難しい複雑な形状のベランダにも対応可能です。また、屋根やマンションの屋上にも採用されています。
ウレタン防水のメリット
ウレタン防水は安価で、費用を抑えられるのがメリットです。速乾性に優れており、工期も短くできます。さまざまな形状に対応しやすく、施工場所を選ばないのも魅力です。
ウレタン防水のデメリット
ウレタン樹脂は硬化すると柔軟性が少なくなり、経年劣化でひび割れしやすくなります。FRP防水と比べると耐久性が低く、メンテナンスの頻度が多くなるのもデメリットです。一定の頻度で塗り替えが必要な点に留意しておきましょう。
ウレタン防水の塗り替え
FRP防水と同様、トップコートの再塗装が一般的です。下地処理はFRP防水よりも手間が少なく、既存のウレタン防水の清掃のみで施工できます。
シート防水とは
塩化ビニルや合成ゴムのシートをベランダの床に貼る方法です。ベランダで使用されるケースもありますが、おもに住宅の陸屋根やパラペットなど施工範囲の広い場所で採用されています。
シート防水のメリット
既製品のシートを貼るシンプルな工程で、一定の品質を保ちながら広い範囲を一度に防水処理できます。専門的な技術が必要で工事費用は安くないものの、短い期間で広い範囲を施工できる費用対効果の高さが魅力です。
シート防水のデメリット
シートの1箇所に穴が開くと、全体に水が浸入してしまう場合があります。また、凸凹のある場所など、シートを貼り付けにくい箇所の施工が困難です。
ベランダ塗装の費用・相場の目安
ベランダ塗装で防水加工を施した事例から、以下の条件で業者が見積りした内容を紹介します。
<防水塗装の費用目安>
名称 | 数量 | 単価 | 金額 |
---|---|---|---|
シート養成 | 1.4㎡ | 462~592円 | 6,461~8,295円 |
下地洗浄 | 3.9㎡ | 282~377円 | 1,100~1,471円 |
FRP防水工事 | 3.9㎡ | 15,962~21,965円 | 62,251~85,664円 |
諸経費 | 13,962~19,086円 | ||
総計 | 83,775~114,515円 |
なお、ベランダ塗装には防水塗装と外壁塗装の2種類があります。外壁塗装の費用相場は、塗料別に以下の通りです。
<ベランダの外壁塗装の費用相場>
あくまで参考費用になります。実際にかかる費用については住宅の状況によって異なりますので、リフォーム会社に見積りしてもらいましょう。
ベランダ塗装を業者に依頼する際の注意点
ベランダ塗装はDIYでは難しく、プロに依頼するのがおすすめです。業者を選ぶ際の注意点を解説します。
床の防水塗装と外壁塗装は専門分野が異なる
床の防水塗装と外壁塗装では、作業内容が異なります。防水塗装がベランダの床を雨から守るのが目的なのに対して、外壁塗装はベランダの壁だけを紫外線や雨風から守るのが目的です。外壁塗装では防水塗装でも使われるウレタン塗料のほか、シリコン塗料やラジカル塗料など扱う塗料の種類も異なります。ベランダ全体の塗り替えを希望する際は、床と外壁を同じ業者に依頼するケースもありますが、その際は防水塗装専門の職人がいるのか確認しておきましょう。
悪徳な業者に注意
防水塗装に限らず、悪徳な業者は存在します。口コミや事例などをチェックして、信頼できるプロに依頼しましょう。
ベランダ床のリフォーム事例
ここからは、ベランダ床のリフォーム事例を「リフォーム評価ナビ」からご紹介しますので、見ていきましょう。
※以下の参考事例は「リフォーム評価ナビ」登録事業者の施工事例です。
参考事例
外壁+ベランダ防水雨漏り工事|カプライリフォームのリフォーム事例
ベランダの防水工事は、プライマーから上塗りの防水塗料を2度塗りして仕上げました。手すりの接合部分からも水が入り込まないよう「グラウド注入」という止水工事を行っています。
東大阪市のO様邸は築40年以上の戸建て住宅です。
玄関内部の天井付近から雨漏りがするとのことでご相談をいただきました。
雨漏りの原因となっているであろう箇所は3つ。
・ベランダ外側のタイル壁
・ベランダ自体
・ベランダの手すり
雨漏りの様子を見ながらベランダ外側のタイル壁から1つずつ原因をつきとめていくこととなりました。
しかしながら、タイル壁を新しくしても、雨漏りは収まりませんでした。やはりベランダ自体の防水工事が必要であると判断し、このあと防水工事を行い、無事雨漏りを収めることができました。
無事雨漏りがやみお客様からは大変喜んでいただけました。
まとめ
ベランダ塗装に問題が生じると、雨漏りを引き起こし、そこから住宅全体に影響するような大きなトラブルが発生する恐れがあります。防水塗装の耐用年数はあくまで目安ですので、気になる箇所を見つけたら早めに対処しましょう。そして、専門的な資格や技術がない場合は、ベランダ塗装のDIYは避けましょう。
ベランダ塗装で不明な点があれば、プロのリフォーム会社に相談しましょう。リフォーム評価ナビでは、口コミや事例からお近くのリフォーム会社を探せます。ぜひご活用ください。
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