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更新日:2024年01月12日

子育て世帯必見!2024年版「子育てエコホーム支援事業」リフォームの条件を解説

掲載日:2024年1月12日

「子育てエコホーム支援事業」をわかりやすく解説します!

子育て中の住まいには、子どもと親が一緒に過ごす時間をより楽しく、快適に過ごすための工夫が求められます。子育て世帯の多くが直面する問題――収納が少なく子どものおもちゃがあふれている、設備が古く朝晩が寒くて風邪が心配……住まいに関する不満や懸念は尽きません。そんな問題を解消するために、政府では、「子育てエコホーム支援事業」の開始を決定しました。

今回のテーマは、2024年に新たに始まる「子育てエコホーム支援事業」についてです。
この記事を読めば、補助金の概要として「どんなリフォーム工事」に対して、「いくら補助金がもらえるのか」といった内容がわかります。

「子育てエコホーム支援事業」は、新築でもリフォームでも両方使える制度になりますが、
ここでは“リフォーム”でもらえる補助金にフォーカスしてお伝えしたいと思います。
それでは、「子育てエコホーム支援事業」の内容を具体的に解説していきます。

「子育てエコホーム支援事業」を上手に使い、家族が心地よく過ごせる、快適な住まいにリフォームしましょう!
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子育て世帯のための快適な暮らしを手に入れる!「子育てエコホーム支援事業」とは?


 「子育てエコホーム支援事業」について解説する前に、まずは前身のこどもエコすまい支援事業について簡単に説明します。

「こどもエコすまい支援事業」は、「先進的窓リノベ事業」と「給湯省エネ事業」とまとめて、「住宅省エネ2023キャンペーン」として展開されていました。いずれの事業も、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、住宅の省エネ化を支援するために始まりました。
それぞれに補助金の予算枠がありましたが、一番早く予算枠が無くなり補助金が使えなくなったのは「こどもエコすまい支援事業」でした。

後継の「子育てエコホーム支援事業」も、「先進的窓リノベ事業」「給湯省エネ事業」と、新たに追加された「賃貸集合給湯省エネ事業」とともに、これまでとほぼ同様の仕組みで「住宅省エネ2024キャンペーン」として開始します。
なお、「住宅省エネ2024キャンペーン」の4つの事業は、複数を利用することが可能な場合があります。
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「子育てエコホーム支援事業」は、子供がいなくても利用可能!?

 

さて、環境にもお財布にも優しい「子育てエコホーム支援事業」、子育て”という名前がついていますが、リフォームにおいては、誰でも対象になります。もちろん、子育て世帯・若夫婦世帯の方は、補助金がより多くもらえることになります。

子育て世帯・若者夫婦世帯の条件は以下の通りです。

○子育て世帯:申請時点において、子どもがいる世帯のこと。子どもとは令和5年4月1日時点で18歳未満(すなわち、平成17(2005)年4月2日以降出生)とする。ただし、令和6年3月末までに工事着手する場合においては、令和4年4月1日時点で18歳未満(すなわち、平成16(2004)年4月2日以降出生)の子とする。

○若者夫婦世帯:申請時点において夫婦である世帯のこと。若者夫婦とは令和5年4月1日時点でいずれかが39歳以下(すなわち、昭和58(1983)年4月2日以降出生)とする。ただし、令和6年3月末までに工事着手する場合においては、令和4年4月1日時点でいずれかが39歳以下(すなわち、昭和57(1982)年4月2日以降出生)の世帯とする。

 

なおリフォーム工事の発注は、子育てエコホーム支援事業に登録した「子育てエコホーム支援事業者」と行う必要がありますので注意しましょう。

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子育てエコホーム支援事業のリフォームの補助金額はいくらか?

子育てエコホーム支援事業の対象者がわかったところで、気になるのはリフォーム工事に使える補助金額です。

必須の3種類の「住宅の省エネ改修」と、任意の5種類の改修等が補助の対象です。対象となる工事とその例は以下の通りです。

<必須>住宅の省エネ改修(いずれかを実施すること)
開口部の断熱改修…ガラス交換や内窓の設置等
外壁、屋根・天井または床の断熱改修
エコ住宅設備の設置…高効率給湯器や蓄電池等の設置

<任意>
子育て対応改修…ビルトイン食器洗機や浴室乾燥機等の設置、生活騒音へ配慮した内窓設置等
防災性向上改修…安全に配慮した窓ガラス交換や外窓交換
バリアフリー改修…手すりの設置や段差解消等
空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置
リフォーム瑕疵保険等への加入


補助の上限金額は、リフォーム工事の内容によって決まっており、以下の表の通りとなります。
 
世帯の属性 既存住宅購入・長期優良住宅の有無 1戸あたりの
上限補助金額
子育て世帯又は
若者夫婦世帯
既存住宅を購入※1※2しリフォームを行う場合※3 60万円
長期優良住宅の認定(増築・改築)を受ける場合※4 45万円
上記以外のリフォームを行う場合※4 30万円
その他の世帯※5 長期優良住宅の認定(増築・改築)を受ける場合 30万円
上記以外のリフォームを行う場合 20万円

※1 売買契約額が100万円(税込)以上であること
※2 令和5年11月2日(令和5年度経済対策閣議決定日)以降に売買契約を締結したものに限る
※3 自ら居住することを目的に購入する住宅について、売買契約締結から3ヶ月以内にリフォームの請負契約を締結する場合に限る
※4 自ら居住する住宅でリフォーム工事を行う場合に限る
※5 法人、管理組合を含む

なお、1申請あたり対象リフォーム工事の合計補助額が5万円未満の場合は原則補助の申請が出来ませんのでご注意ください。
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子育てエコホーム支援事業のリフォームの申請方法は?

申請方法の前に、子育てエコホーム支援事業の対象期間について確認しておきましょう。

●対象となるリフォーム工事の着手期間
2023年11月2日以降に工事に着手

●交付申請期間
2024年3月中下旬~予算上限に達するまで(遅くとも2024年12月31日まで)

申請開始や締切状況は、「住宅省エネ2024キャンペーン」の公式サイトにて発表があるかと思いますので、そちらを確認しましょう。

住宅省エネ2024キャンペーン 公式サイト https://jutaku-shoene2024.mlit.go.jp/


子育てエコホーム支援事業の申請手続きは、注文住宅の新築やリフォーム工事の場合は工事請負業者が行います。
工事の発注者や購入者は、「共同事業者」として手続きに協力することになります。

なお補助金はリフォーム事業者や宅建業者に交付されます。子育てエコホーム支援事業を利用する際は、補助金の還元方法についてきちんと事業者に確認しておきましょう。

まとめ

「子育てエコホーム支援事業」は、新築からリフォームまで幅広く利用でき、補助金額も大きいことから、これから住宅を建築される方やリフォームを検討されている方にとっては、見逃せない内容です。

特に、近年、物価高が続いており建築価格も上昇する中で、こうした事業を利用することでお得にリフォームできるのは、ありがたいものです。
しかし、予算には上限があるため、早めに家づくりに動き出す人も多く注意が必要です。
リフォームを検討中の方は、予算の上限が来る前に申請を行うことをお薦めします!

早めに申請しなければ、事業の予算の上限に達すると申請期限内であっても受け付けは止められてしまいます。実際に2023年の「こどもエコすまい支援事業」でも、申請期限が到来する前に予算の上限に達してしまい、残念ながら使えなかった方もいます。
ですから、慌てて駆け込みで申請するよりも早めに余裕を持って計画を立て申請しましょう。

今回は「子育てエコホーム支援事業」について、対象となる要件や金額、注意点などについて解説しました。
この事業を上手に活用すれば、家族が過ごす住まいがより快適に、かつエコな空間になる可能性があります。そして、子どもと過ごす時間がより楽しくなるかもしれませんね。

住環境を整えることで、子育てのストレスを減らし、家族みんなの幸せに繋がること間違いなしです!
◆執筆者
一般財団法人住まいづくりナビセンター リフォーム評価ナビ 事務局K

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