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更新日:2022年12月05日

使いやすいキッチンの高さは何センチ?身長や肘高から計算してみましょう!

掲載日:2022年12月5日

キッチンを選ぶ際は、キッチンの高さ(ワークトップの高さ)が重要です。

カウンターや作業台の天板の高さが合っていないと、調理や食器洗いがしづらく、そのまま無理な姿勢で使い続けることで肩こりや腰痛の症状が出てしまう可能性があります。

そこで、今回は「自分に最適なキッチンの高さ」について、詳しく解説します。
現在、キッチンの高さで悩んでいる方や、今後キッチンのリフォームを検討している方はぜひご一読ください。
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キッチンの高さは「(身長÷2)+5㎝」が目安

自分に最適なキッチンの高さを知る方法として一般的によく用いられるのが、自分の身長から計算する方法です。

キッチンの高さの指標=(身長÷2)+5㎝

例えば、身長が150㎝の人は80㎝、160㎝の人は85㎝、170㎝の人は90㎝になります。
多くのメーカーが推奨している計算方法なので、ぜひ参考にしてみてください。

なお、キッチンの高さ(ワークトップの高さ)は、日本工業規格(JIS)により80cm・85cm・90cm・95cmに定められています。

そのため、市販されているキッチンは、80cm〜95cmの5cm刻みの高さで作られていることが多いです。

「(身長÷2)+5㎝」は肘高(ひじだか)が考慮されていない

実は、「(身長÷2)+5㎝」で計算したキッチンの高さは、肘高が考慮されていません。

例えば、「背筋をのばして料理したいから、ワークトップは高めが良い」という方もいれば、「腕が短いので、上記の計算よりも低めの方が使いやすい」という方が考慮されていないのです。

そのようなときは、以下の計算式も併用してみましょう。
キッチンの高さ(cm)= 肘高(cm)- 10cm

上記は、キッチンで作業をする際の肘の高さ(床から肘(ひじ)までの高さ)と腕の角度が考慮された計算式であるため、作業がしやすいキッチンに仕上がることでしょう。
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キッチンの高さを最適にするメリット

ここでは、キッチンの高さを最適にするメリットについて3点解説します。

1.肩こりや腰痛の予防になる

適切でないキッチンの高さで毎日作業してしまうと、肩こりや腰痛を引き起こす可能性があります。
特に、シンクはワークトップより一段下がっているため、洗い物をする際に腰への負担が大きくなりがちです。

反対に、高すぎるキッチンは肩に力が入ってしまい、肩こりの原因になってしまいます。

毎日利用する設備だからこそ、最適かつ快適に利用できるキッチンを選択し、身体への負担を最小限に抑えることが大切でしょう。

2.ケガを予防できる

ワークトップが高すぎると、キッチン作業がしづらくなりやすいです。
大きな野菜や果物を包丁で切る際、力が入りづらくなることがあります。
無理に力をかけるとケガをする可能性もあり、危険です。安全に作業ができる高さのキッチンを選択しましょう。

3.水はねの予防

キッチンのシンクが低いことで洗い物の最中に水はねし、腹部や袖が濡れてしまうことがあります。
キッチンで作業をするたびに、衣服や周囲を濡らしてストレスにならないためにも、水はねが予防できるキッチンの高さを意識しましょう。

キッチンの高さを調整する際の注意点

ここでは、キッチンの高さを決める際の注意点について2点解説します。

1.ショールームで現物を確認する

計算式をもとに自分に最適なキッチンの高さを出したとしても、実際の使用感を確かめる前に、キッチンを購入するのはおすすめしません。

  • キッチンの高さの指標=(身長÷2)+5㎝
  • キッチンの高さ(cm)= 肘高(cm)- 10cm

  • 計算式は、あくまで目安の高さであり、個人の使い勝手に合わせたものではありません。
    シンクの深さやコンロの配置は実際に見たり、触ったりしてしっくりくるものを選びましょう。

    キッチンを購入する際は必ずショールームや販売店で現物を確認し、使用感を確かめることをおすすめします。
    どのメーカーがおすすめなのか、どこで試せるのかを知りたい場合は、リフォーム会社に相談してみましょう。

    2.スリッパやキッチンマットの高さを考慮する

    水や油がはねる可能性があるキッチンでは、スリッパを履いて作業される方やキッチンマットを敷いて作業される方もいるでしょう。
    スリッパやキッチンマットの種類にもよりますが、厚みが数㎝ある製品が一般的です。

    たった数㎝だとしても人によって感じ方は異なるため、自分に最適なキッチンの高さを確認する際は、スリッパやキッチンマットの高さも考慮しましょう。

    キッチンの高さが合わなかったときの対処法

    例えば、手元で行う細かな作業は肘下5㎝、庖丁で切ったり盛りつけたりする時は肘下10〜15㎝、パンの生地をこねる時は肘下15〜20㎝、フライパンをあおるなどの料理をしている時は肘下25〜30㎝が作業しやすいといわれています。
    しかし、考えられる様々なケースを想定しても、想定外のトラブルで、キッチンの設置後に高さの失敗に気付くことがあります。

    ここではキッチンの高さが合わなかった際の対処法について2点ご紹介します。

    1.キッチンが低すぎる場合

    キッチンの高さが低すぎて作業しづらい場合は、以下の対処法が効果的でしょう。

  • 厚めのまな板で高さを調整する
  • DIYでキッチン上部の作業スペースをかさ上げする
  • 思い切ってキッチンをリフォームする
  • 2.キッチンが高すぎる場合

    キッチンの高さが高すぎて作業しづらい場合は、以下の対処法が効果的でしょう。

  • 厚めのキッチンマットを敷いて高さを調整する
  • スリッパを履くことで高さを調整する
  • 踏み台を設置して高さを調整する

  • キッチンが「低すぎる場合」と「高すぎる場合」のいずれの対処法も身近にあるものや手に入れやすい道具によるひと工夫で調整できるので、ぜひ参考にしてください。

    キッチンの高さを考慮した設備の設置場所

    ここでは、キッチンの高さに関わる設備について2点解説します。
    ぜひ参考にしてみてください。
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    1.加熱調理機はワークトップより少し低めに設置

    ガスコンロやIHクッキングヒーターなどの加熱調理機は、低い方が鍋の中身もよく見渡せて料理しやすいため、ワークトップよりも少し低めに調整するのがおすすめです。
    ただし、ガスコンロはゴトクの高さ分、IHクッキングヒーターよりも少し高くなるという点に注意しましょう。

    2.吊戸棚は目線の高さと同じくらいに設置

    吊戸棚は目線の高さと同じくらいに設置することがおすすめです。
    吊戸棚の位置が目線の高さより上にあると、両手でサッと取り出すことが難しい場合があります。また、両肩を上げる動作を頻繁に行うことになるため、疲れや肩こりの原因になってしまいがちです。

    そのため、吊戸棚に頻繁に使うキッチン用品・用具を収納する場合は、吊戸棚を目線の高さと同じくらいに設置すると使い勝手が良いでしょう。

    なお、使いやすいキッチンにするには、キッチンのレイアウトも大切です。レイアウトの詳細や具体的な画像については以下の記事で詳しく解説していますので、そちらも併せてご覧ください。

    まとめ

    今回は、現在キッチンの高さで悩んでいる方や今後キッチンのリフォームを検討している方に向けて、自分に最適なキッチンの高さの目安や計算方法、メリット、注意点などについて解説しました。

    最適なキッチンの高さの算出方法
    ・キッチンの高さの指標=(身長÷2)+5㎝
    ・キッチンの高さ(cm)= 肘高(cm)- 10cm

    上記を参考に、サイズの合うキッチンをショールームで体験してみると良いでしょう。メーカーや商品選びのヒントやプロによるアドバイスが欲しいときは、キッチンリフォームの実績が豊富なリフォーム会社に相談するのもおすすめです。
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