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更新日:2024年11月08日

エコキュートの寿命はどのくらい?耐用年数や買い替え時期の目安を紹介

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エコキュートの購入を考えている方、既に購入済みの方で「エコキュートはどれぐらいの期間使用できるのだろう」と考えている人は多いのではないでしょうか。

電気代の節約や省エネに役立つエコキュートですが、実はエコキュートにも耐用年数があり、買い替えが必要になる時期があります。

今回は、エコキュートの寿命や、どのような不具合が起こるのか、エコキュートを長持ちさせるためのポイントについて解説します。

エコキュートの耐用年数は10~15年程度

一般的にエコキュートも含め、給湯器の耐用年数は10~15年程度とされています。つまり、長持ちしても15年程度で寿命が来ることを考えておきましょう。

ただし、使用状況によって具体的な耐用年数は前後するため、この年数はあくまでも参考程度に考えておくことが大切です。

具体的な部位ごとに分けると、それぞれの耐用年数は以下の通りになります。

  • ヒートポンプの耐用年数は5年〜15年
  • 貯湯タンクの耐用年数は10〜15年

  • 以下で各部位ごとに詳しく解説します。

    ヒートポンプの耐用年数

    ヒートポンプは、空気を圧縮して熱を作り出す負荷の大きい機能を持っているため、耐用年数は貯湯タンクに比べて短いことも多いです。早いケースだと、5年程度で寿命がきてしまう場合もあるようです。

    1日あたりのお湯の使用量が多ければ多いほど、それだけヒートポンプの稼働時間も長くなるため、寿命が短くなりやすいでしょう。

    ヒートポンプが故障するとお湯が作れなくなってしまうため、故障かな?と感じたら早めに対応することをおすすめします。

    貯湯タンクの耐用年数

    貯湯タンクは、ヒートポンプによって温められたお湯を溜めておくためのタンクです。

    耐用年数はヒートポンプよりも長く、10年程度使えるケースもあります。しかし、それでも10年前後で貯湯タンクの交換は必要になると考えておく方が良いでしょう。

    貯湯タンクはヒートポンプに比べて負荷がかかる機会は少ないですが、故障するとお湯を供給できないなどのトラブルが発生します。

    ヒートポンプ・貯湯タンクのいずれも、耐用年数は設置から15年程度とされています。使用から年月が経っている場合は、早めの交換を検討しましょう。

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    エコキュートの交換・買い替えを検討するべき目安は?

    エコキュートの寿命は10年〜15年程度ですが、どのような不具合が発生したら交換や買い替えを考えればよいでしょうか。

    ここでは、エコキュートの買い替えを検討するべき目安となる具体的な症状を解説します。

    お湯の出が悪くなった

    エコキュートのお湯の出が悪くなった場合、交換や買い替えが必要になる可能性があります。

    特に、特定の蛇口のみお湯の出が悪いのではなく、家全体においてお湯の出が悪い場合、エコキュートのタンクからお湯の供給が正常にできなくなっている可能性があるため、注意が必要です。

    よくある原因としては、タンクから蛇口までの配管のラインで起こる不具合や、エコキュートの送水を行うポンプの経年による劣化などが考えられます。

    お湯の出が悪くなってきた場合、まずは点検を行い、その後交換や買い替えを検討しましょう。

    お湯の温度がぬるく、安定しない

    お湯の温度がぬるかったり、温度が安定しなかったりする場合は、タンクのお湯の供給に不具合が起こっている可能性があります。

    ある特定の蛇口からの温度のみがぬるい場合や、安定しない場合は蛇口の水栓や配管に不具合があるケースが多いです。

    ただし、家全体のお湯の供給がぬるかったり安定しなかったりする場合は、エコキュートのセンサー類の故障や、ポンプの故障が原因だと考えられます。

    お湯の温度が安定しなくなった場合は、お湯の出が悪くなった場合と同様に、まず簡単に点検を行った後、交換や買い替えを検討しましょう。

    お湯や水が漏れるようになった

    エコキュートの配管や、貯湯タンク本体からお湯や水が漏れるようになった場合は、配管や給湯タンクを修理する必要があります。

    配管の水漏れであれば、水漏れを起こしている場所を特定して比較的簡単かつ安価に修理ができる場合もあります。

    ただし、タンク自体からの水漏れを起こしている場合は、修理費用が高額になってしまうことも考えられるでしょう。

    水漏れを放っておくと、エコキュートそのものが使えなくなることにもなりかねません。水漏れを発見した際は、早急に点検を行って交換や買い替えを行いましょう。

    エラーコードが表示されるようになった

    エコキュートのリモコンなどにエラーコードが頻発して表示されるようになった場合や、説明書に沿った操作を行っても解決しない場合、買い替えを検討するべきでしょう。

    掃除やメンテナンスでエラーコードが表示されなくなるケースもありますが、センサーやポンプの不具合が頻発する場合、エコキュート自体の経年劣化が原因である可能性があります。

    エラーの表示回数が多くなってきた場合は、エコキュートが寿命を迎えている、と考えて交換を考えることをおすすめします。

    タンクにひびが入っている

    エコキュートのタンクにヒビが入っている場合は、タンク部分の修理や交換、もしくはエコキュート自体の交換を検討しましょう。

    エコキュートのタンクには真空断熱を利用しています。ひびが深い場合は真空性能を確保できなくなるため、安全性のリスク以外にも光熱費が高額になってしまうなどの問題があるでしょう。

    お湯は高温になると体積が膨張するため、タンクには膨張した分のお湯を自動で排水する機能がついています。

    しかし、その機能がうまく働かなくなるとタンクのひび割れが発生しやすくなります。

    エコキュートの寿命が短くなってしまう原因

    エコキュートの寿命が短くなってしまう原因にはどのようなものがあるのでしょうか。

    寿命が短くなってしまう原因や故障が起こる原因には、大きく分けて次の4つに分けられ、それぞれによって寿命を伸ばすための対策も異なってきます。

  • 初期故障
  • 摩耗故障
  • 偶発故障
  • 入浴剤や水質による故障
  • 以下で、それぞれの原因ごとに詳しく解説していきます。

    初期故障

    初期故障とは、エコキュートのメーカーが製造した段階で発生しているものを原因とするものや、設置や工事による不具合によって引き起こされる故障のことをいいます。

    給湯器を製造する段階で品質や安全性の検査を行っていますが、検査段階で故障品を発見できないケースや、少し使用しただけで不具合が起こってしまう給湯器がそのまま出荷されてしまうケースがごく稀にあります。

    また、設置の際の配管の組み方が甘い、正しく設置されていないなど、設置や工事の段階に原因がある初期故障もあります。

    初期故障については、メーカーや設置業者による初期保証が適用されるケースが多いため、費用を負担することは少ないでしょう。

    ただし、故障を知りながら使用し続けると、大規模な工事や機器交換を行うことになることもあるので注意が必要です。

    初期不良の対策は難しいですが、エコキュートの設置実績の多い信頼できる業者に作業依頼をすることで、設置や工事段階における初期故障のリスクをある程度少なくすることができます。

    摩耗故障

    エコキュートのセンサー類や弁などのバルブは、使用による摩耗で故障を起こしてしまうことがあります。これを摩耗故障といいます。

    特に逃し弁や電磁弁など、使用時に部品が自動で動作を行うものは、比較的摩耗故障を起こしやすいでしょう。

    点検時などでエラーコードの表示や不具合に気づいた場合、なるべく早く部品の交換や修理を行いましょう。

    摩耗故障は定期的な点検で早期発見できるケースも多いため、定期的な作動確認とメンテナンスを行うことで、摩耗故障の原因を素早く特定することができるでしょう。

    偶発故障

    偶発故障とは、製造段階の初期不良や、設置の際のわずかな欠陥などが、使用し続けることで故障として現れることをいいます。

    偶発故障は対策が難しく、原因が初期不良によるものであっても証明することが難しいため、修理の費用をご自身で支払わなければならないことが多いです。

    そのため、対策としてはエコキュートを購入する際に延長保証のプランを追加しておくことが挙げられます。延長保証に加入することで、修理費用の出費をいくらか抑えることができるでしょう。

    また、信頼できる業者に依頼することで、偶発故障による発生を少しでも抑えることができます。業者側の設置不良による保証をサービスとして提供している業者に依頼するとなおよいでしょう。

    入浴剤や水質による故障

    前述した3つの故障は、エコキュートの特性や、初期不良による故障が主でしたが、ご自身のエコキュートの使用状況がエコキュートの故障を引き起こす原因になることがあります。

    たとえば、以下のように入浴剤や水質が原因でエコキュートが故障してしまうケースです。

    入浴剤による故障

    入浴剤が原因の故障は、追い焚き機能や保温機能を持つフルオートタイプのエコキュートに特に多い故障です。

    フルオートタイプのエコキュートは、お風呂のお湯を熱交換器を使って循環させるため、メーカー側が使用可能としている入浴剤以外のものの使用を控えるよう注意を促しています。

    そのため、エコキュートを導入している家庭で入浴剤を使用する場合、説明書、注意書き、メーカーの告知などを事前に確認しておくことが大切です。

    特に、濁り湯、塩分、硫黄成分を含むものは、追い焚き機能や保温機能を行う循環系の機械に故障を起こす原因になりやすいため、注意が必要です。

    水質による故障

    エコキュートは水道水を使用することを前提に設計されていることが多く、井戸水や硬度の高い硬水が故障の原因になってしまう場合があります。

    たとえば、井戸水の場合、水道水と比較すると不純物の混合が比較的多くなるため、配管が詰まり水が出にくくなったり、熱交換性能が低下したりすることにより故障が起こりやすくなります。

    井戸水を使用する場合、タンクの水抜きを行う頻度を多くし、不純物を取り除く回数を多くすることで、エコキュートの寿命を伸ばすことができます。

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    エコキュートの寿命を長持ちさせるためのポイント

    エコキュートを使用するにあたって寿命を長持ちさせるためには、どのようなポイントに気をつければ良いのでしょうか。

    ここでは、エコキュートの寿命を長持ちさせるためのポイントを3つに分けて解説します。

    定期的にメンテナンスを行う

    エコキュートは、1年のうち3〜4回程度を目途に定期メンテナンスを行うことをおすすめします。

    以下では、エコキュートを長く使用し続けるための定期的なメンテナンス方法を解説します。

    タンクやヒートポンプの清掃

    タンクやヒートポンプにはそれぞれ水が循環しており、使用し続けることで水道から出てくる小さな不純物やゴミが蓄積してしまいます。

    ゴミが蓄積された状態でエコキュートを使用し続けてしまうと、配管にゴミが詰まり、お湯が出にくくなります。また、ゴミの混じったお湯を使い続ける健康上のリスクもあるでしょう。

    そのため、年に3〜4回程度は貯湯タンクとヒートポンプの水抜きを行い、排出することでタンクの中を清潔に保つようにしましょう。

    逃し弁の作動点検

    逃し弁は、タンク内の水が温度上昇により膨張したときに、自動で排水をしてタンクを故障から守る安全装置です。

    逃し弁が作動しないと、タンク内の水が膨張してしまい、故障に繋がる危険があります。

    逃し弁の作動点検はご自身で簡単に行うことができるので、逃し弁が作動して排水が正しく行われているかの点検を行いましょう。

    水漏れの点検

    エコキュートを通じてお湯が排出される場所での水漏れが起こっていないか、注意してみておきましょう。

    配管の見えない部分での水漏れが起こっている可能性もあるので、お湯を使用していない時のタンクの残量が減っていないかも確認しておきましょう。

    また、エコキュートには逃し弁によるタンク内のお湯の排水を行う機能があり、排水を水漏れと勘違いしてしまうケースがあるため、注意が必要です。

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    機器やヒートポンプの周囲に物を置かない

    エコキュートのヒートポンプやタンクの周辺には物を置かないようにしましょう。

    その理由は、ヒートポンプには吸気口と排気口がついており、これらを塞いでしまうとヒートポンプに負荷がかかり、故障しやすい原因になってしまうためです。

    また、タンクの排水口を塞いでしまうと正常に水が排水されない可能性があります。

    エコキュートの機器や、ヒートポンプの周辺はものを置かないようにしておくと、故障のリスクを少なくすることができます。

    まとめ

    今回はエコキュートの大まかな寿命と、買い替えの目安や寿命が短くなってしまう原因、エコキュートの寿命を長持ちさせるためのポイントについて解説しました。

    耐用年数は機器や使用する環境によって変動しやすいため、一概に15年まで使えると決めつけるのは危険です。

    しかし、毎日の使い方や定期的なメンテナンスを正しく行うことで、故障のリスクを少なくすることができます。

    また、修理や交換を考える際には、修理費用を考慮しつつ、給湯器が壊れて生活に支障をきたしてしまう前に検討することをおすすめします。

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    (2021年9月22日掲載)

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