ベランダを活用し、開放感のある「屋外のお部屋」を作りましょう

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ベランダを活用し、開放感のある「屋外のお部屋」を作りましょう

掲載日:2023年10月19日

「ベランダのスペースを有効的に活用したい」「開放感のあるおしゃれな空間にしたい」などと、ベランダの活用方法を検討している方もいるのではないでしょうか。ベランダにはさまざまな活用方法がありますので、理想の「屋外のお部屋」を作りましょう。

今回は、ベランダの活用方法に加えて、守りたいマナーや安全性、快適なベランダ空間づくりのヒントを紹介します。ベランダのリフォームを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

ベランダを活用する5つの方法

ベランダの活用には、いくつかの方法があります。以下5つの活用方法をご紹介しますので、使い勝手の良いベランダや、おしゃれなベランダにリフォームしたい方はチェックしてみてください。

1:カフェテラスにする

ベランダにテーブルやイスを置いて、カフェテラスにする活用方法があります。屋外で景色を眺めながらくつろぎたい方におすすめです。スペースに余裕があるなら、ガーデンパラソルを設置すれば日陰をつくれます。好みの観葉植物を配置して、リゾートのカフェにいるような雰囲気を演出することも可能です。

2:ガーデニングや家庭菜園を楽しむ

日当たりの良いベランダであれば、ガーデニングや家庭菜園として活用できます。プランターや植木鉢を置いて観賞を楽しむほか、レンガで一部を囲って野菜づくりを楽しむことも可能です。ただし、雨風で土埃が舞ってベランダが汚れてしまう場合も。また、防虫対策を施さないと、近隣に迷惑をかけてしまいます。

3:アウトドアリビングとして活用する

ベランダをリビングの延長とする「アウトドアリビング」として活用する方法もあります。掃き出し窓の開口部が大きいなら、外の景色を取り込んでリビングを広く見せられるのが魅力です。リビングの床の材質や色と合わせれば、統一感のある雰囲気を演出できます。

家族喜ぶエクステリアリフォーム|株式会社ユーキューブデザインのリフォーム事例
https://www.refonavi.or.jp/shop/3255/gallery/3426#tabAreaGallery

4:仕事場として活用する

自宅で仕事する機会が多いなら、ベランダを仕事場の一部として活用できます。パソコンを置ける大きさのテーブルとイスを用意すれば、ちょっとした仕事場として利用可能です。室内に仕事場を設けている場合でも、気分転換の場所としてベランダを有効活用できます。

5:子どもの遊び場にする

子どものために、ベランダを遊び場としても活用可能です。クッション性のある人工芝を敷けば、小さなお子さんでも安全に遊べます。また、夏場にプールを置いたり、シャボン玉で遊んだりなど、室内では難しい遊びを満喫できるでしょう。

また、これらの活用については、ベランダの排水溝、排水口がいつでも掃除できるように配慮して、レイアウトまたは設置することが大切です。

ベランダを活用する際に守りたいマナー・安全性

ベランダを使い勝手良く活用するには、いくつか守るべきマナーや安全性の確保が求められます。以下のポイントを押さえて、周囲に迷惑をかけないようにベランダを活用しましょう。

避難経路をふさがない

例えば、室内にゴミを置きたくないからという理由で、収集日までベランダに保管するといったことはベランダの有効活用術としておすすめできません。収集前のゴミの保管だけでなく、「物を置く」という目的でベランダを活用するのは要注意です。

特に、マンションではベランダが共用部分になっており、火事など災害時には避難経路として法的に指定されている場合が少なくありません。避難計画によっては、自分の部屋のベランダが、同じ階の居住者の避難経路となっていることもあります。ベランダが自分だけでなくマンション全体の居住者の安全を守る場所となるのです。ベランダに置いてある物が避難の際の障害物にならないように注意を払いましょう。
また、物が置いてあると避難ハッチや隣の部屋へつながる「隔て板」を自分や家族も使用できない可能性があります。物を置く際は、非常時を必ず想定しましょう。

子どもの踏み台になるイスを置かない

子どもがいる家庭や、友人が子どもを連れて遊びに来る機会があるなら、踏み台になるようなイスやテーブルを絶対に置かないようにしましょう。子どもが台やイスの上に上がってベランダの手すりに手がかかるようでは危険です。特に、小さなお子さんは大人が想定できない突拍子のない行動に出る場合があります。ベランダから転落する事故が決して起きないよう、十分に注意しなければなりません。
なお、「子どもの転落防止」に関しては、政府広報オンライン記載の注意と対策も参考にしておきましょう。

参考:政府広報オンライン「ご注意ください!窓やベランダからのこどもの転落事故」

物を落とさないように注意する

ベランダから物を落としてしまうと、思わぬ事故になる恐れがあります。落とした物が壊れてしまうばかりか、人や物などに被害を与えかねません。以下のように、物が落ちにくい環境に整えておくと安心です。

  • 小さい物が通りそうなフェンスのすき間をネットなどでふさぐ
  • ガーデニングに使用している小さな鉢やプランターなどをしっかり固定する
  • 子どもが投げて遊べるようなおもちゃをベランダに置かない
  • 強風対策をする

    ベランダに物を置いたり、洗濯物を干したりする際は、風で飛ばされてないように対策しましょう。特に、強風時や台風が接近している場合は、風で飛ばされた物が近隣の敷地内への落下や、雨戸などがない場合は自宅の窓ガラスを傷つける恐れもあり危険です。室内に取り込めない物はしっかりと固定するほか、背の高い物はベランダ内に倒しておくだけでも風の影響を減らせます。また、ハンギングプランターを吊り下げている場合は、下に降ろしておきましょう。

    ルールや規則を守る

    共同住宅であるマンションでは、ルールや規則を設けられています。事故やトラブルを防ぐためにも、まずは管理規約の確認をしっかりしましょう。一例ですが、ベランダの使用に関する禁止事項として以下のようなものがあります。

    • 物置や倉庫の設置
    • 大量の土砂を使った花壇の設置
    • ペットを飼育する小屋の設置
    • 大型観葉植物の設置
    • BS・CSアンテナの設置
    • バーベキュー・花火の実施

    また、高層マンションでは、落下や飛来といった安全性の観点で、ベランダに洗濯物を干すことを禁止していることもあります。

    定期的に掃除する

    ベランダを長く活用するのであれば、定期的にしっかりと掃除しましょう。特に、ガーデニングや家庭菜園に活用している場合、枯れ葉が腐って害虫が発生する場合も。また、排水溝にゴミや枯れ葉が詰まらないようにしましょう。、もし詰まってしまうと、台風や大雨の際にベランダが水浸しになってしまい屋内への浸水や階下への漏水の危険性があるので、こまめにチェックしておきましょう。

    汚れを長く放置しておくと落ちにくくなりますので、月に1回程度ブラシを使ってしっかり掃除するのがおすすめです。ただし、大量に水を使用しないように注意しましょう。マンションでは、下階に水が漏れてしまったり、隣のベランダに水が流れ込んだりする心配があり、マンションによってはベランダでの水の使用を禁止していることもあるようです。また、床や手すりをあまり強くゴシゴシ擦ると傷がついてしまうので注意してください。

    近所への配慮も忘れずに

    ベランダを活用する際は、特に近所への配慮を忘れないことも重要です。
    以下のような行為は「迷惑」ですので、やめましょう。

    • 大きな声で騒ぐ
    • 音楽を大音量で聞く
    • 生ゴミを放置して悪臭を放つ
    • バーベキューで大量の煙を発生させる

    近所への配慮を忘れずにベランダを活用しましょう。

    快適なベランダ空間づくりのヒント

    ベランダを有効活用するためのヒントをご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

    ユニット式ウッドデッキにする

    ベランダの高さを調節できるユニット式ウッドデッキを利用すると、室内とベランダの床面との段差を解消できます。ベランダと室内の高さを合わせれば、一体感が生まれて空間が広く感じられるのがメリットです。ウッドデッキの色を室内のフロアと近い色に合わせると、より一体感を高められます。より統一感を出したい場合は、ウッドデッキを貼る方向をフロアの向きに合わせましょう。

    ユニット式ウッドデッキは、ベランダと室内との移動をスムーズにするメリットもあります。スリッパを履かずに、気楽に出入りしやすいのも魅力です。また、ウッドデッキを敷くと、床からの反射熱を防いで室内の温度を下げる効果も。コンクリートやモルタルの一般的なベランダ床材と異なり、暑い日でもベランダで過ごしやすくなるでしょう。

    ウッドデッキの施工事例

    ウッドデッキとテラス屋根|吾妻工務店のリフォーム事例
    https://www.refonavi.or.jp/shop/3352/gallery/3664#tabAreaGallery

    樹脂製ウッドデッキ取り替え|株式会社いつき家のリフォーム事例

    サンルームを設置する

    戸建ての場合は段差を解消するベランダ用ウッドデッキと併せてサンルームを設置するベランダリフォームもあります。サンルームを設置することで、ベランダと室内との一体感を保ちながら居住スペースを広くすることが叶います。天候を気にせずに洗濯物を干せるというメリットもあります。

    サンルームの設置は法律上で増築扱いとなる場合が多いので、施工事業者さんに確認してもらいましょう。また建ぺい率や固定資産税が増える点についても注意が必要です。

    サンルームに高機能な網戸や換気機器を取り入れることで、花粉やPM2.5などの侵入も最小限に抑えることもできます。また、サンルームを上手に利用することで、冷暖房効率をアップできる点にも注目です。

    サンルームは、各メーカーからいろいろなタイプが販売されています。興味がある方は、リフォーム会社に相談してカタログや事例を見せてもらいましょう。

    サンルームの施工事例

    広々としたサンルーム|リフォシー株式会社のリフォーム事例
    https://www.refonavi.or.jp/shop/409/gallery/2138#tabAreaGallery

    サンルーム・内窓他リフォーム|サンワホームのリフォーム事例
    https://www.refonavi.or.jp/shop/2795/gallery/3978#tabAreaGallery

    まとめ

    ベランダには、さまざまな活用方法があります。本記事を参考にしながら、開放感のある快適な空間づくりを始めてみませんか。

    ベランダを「屋外の部屋」として最大限に活用していきたいとお考えなら、信頼できるリフォーム会社に相談するのがおすすめです。ご家族の想いを実現すべく、素敵な提案をしてくれるでしょう。

    ただし、マンションなどの共同住宅では、ベランダは共用部の「専用使用部分」にあたり、リフォーム会社に依頼するようなリフォームや工事が難しい場合があります。事前に管理会社に確認してみてください。

    理想のベランダづくりを実現し、開放的な「屋外のお部屋」として有効活用しましょう。

    ◆記事監修
    一般財団法人 住まいづくりナビセンター 理事・事務局長
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    青木 千枝子


    一級建築士。東京都出身。大学院での研究テーマは“楽しく歩けるまちづくり”。組織設計事務所にて、マンションリフォームから飛行機の格納庫まで、多様な規模や用途の設計に携わり、その後独立。平成13年4月より「住まいのナビゲーター」として住まい手のサポートをスタート、現在に至る。最近子育てが一段落し、心置きなく趣味を楽しめるようになった。

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