リフォームでヒートショック対策。安全な浴室に大変身

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リフォームでヒートショック対策。安全な浴室に大変身

2014年の厚生労働省の調査(人口動態統計)では、溺死者の数は4,866 人に上ります。交通事故による死者数が約4,000人ですから、それを大きく上回る数です。しかし、交通事故死が大きな社会問題となり、さまざまな対策が取られているのに比べて、浴室の事故対策はあまり生活者の意識に上っていません。危険と隣り合わせの状態が続いています。浴室事故を引き起こしている主な原因は浴室内の寒さにあります。暖かな浴室にリフォームすることが、事故の予防につながります。

寒いお風呂は危険です

寒いお風呂は危険です

家庭の浴槽での溺死者数が毎年5,000 人近いことは驚きですが、さらに気になるのは10年前の2004 年と比較してその数が約1.7 倍に増えていることです。この内、約9割が65 歳以上の高齢者。特に75 歳以上の年齢層で増加しています。

つまり、高齢者人口が増えるに従って、入浴中の事故死が増えてきているということです。また、厚生労働省の調査(2013年「入浴関連事故の実態把握及び予防対策に関する研究」)では、救急車で運ばれた患者数から推計した入浴中の事故死の数は年間約1 万9,000 人とされています(消費者庁ニュースリリース28年1月20日付による)。直接の死因が溺死でなくても、浴室内(洗面所は含まず)での死亡事故を数えることで大きな数字になっています。また、入浴中の事故死は、冬季に多く、12 月から2月にかけて全体の約5割が発生していることも明らかになっています。(前掲資料による)


いずれにしても、冬の浴室内で高齢者を中心に多くの死亡事故が起きているのです。「寒いときは熱い湯に肩まで」という日本独特の入浴スタイルも影響しているかもしれません。

どうして寒いと危険か、そのメカニズム

どうして寒いと危険か、そのメカニズム

なぜ日本の入浴が危険をもたらすのか? それは「寒い浴室と熱いお湯」という独特の環境が血管に大きな負担を掛けるからです。

多くの日本の住まいでは、まず暖かいリビングから出て、寒い廊下を通って寒い洗面脱衣室に入り、そこで裸になってもっと寒い浴室に入ります。昔ながらのタイルの床は冷えきっています。この時点で体温が下がるのを防ぐために血管は収縮。血圧が大きく上がります。

その後、熱いお湯に浸かると、交感神経が刺激され、水圧もかかってくるので血圧はさらに上昇、その後、体が温まってくると、今度は体温を下げるため血管は膨張、血圧は一転して急降下します。お湯から出れば水圧からも開放されてさらに降下。

そして、入浴後に脱衣室に入ると、ここは寒いので再び血圧が上昇……と日本の入浴習慣は血圧に「ジェットコースター」のような変化を引き起こすのです。

最新ユニットバスは浴室乾燥暖房機付で暖い

最新ユニットバスは浴室乾燥暖房機付で暖い

工場で生産されたユニットバスは、気密性が高く、また断熱材もあらかじめ組み込まれています。さらに窓の断熱性能も高く、外気の影響を最小限に抑え、浴室内を暖かく保つことができます。また床の材質も断熱性能が高いものが選ばれ、足を付けても冷たさはありません。

また、換気・暖房・乾燥の3つの機能を備えた浴室乾燥暖房設備を設けることができ、これがあれば、入浴前や入浴中の浴室を暖かくすることができます。


またこの設備には、乾燥機能が付いているので、雨の日の洗濯物干し場として浴室を丸ごと使うことができます。(もちろん、洗濯物を干すことができるようにパイプをわたすことができます)。

さらに換気もできるので、1日の入浴が終わった後はしっかり乾燥させ、カビが発生したりしないように、また掃除がしやすいように、からっとした状態に保つことができます。

ただし、乾燥機能は大きなエネルギーを消費するので、光熱費が高くなってしまいますので、効率よく使いましょう。オール電化の場合は、割安な深夜電力料金を利用することもできます。また、ある程度乾かしてから最後の乾燥だけに使うなど、使用時間を短くすることも光熱費の節約につながります。浴室リフォームで設備を新しくする場合は、リフォーム後の使い方を含めて考えておくと失敗がありません。


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